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GIS 基礎解説

パンシャープン

 

パンシャープンとは

一般的に、衛星画像のセンサーはパンクロマティック センサーとマルチスペクトル センサーの 2 つがあります。パンクロマティック センサーは光学系のセンサーで、高精度のデータを取得することができますがモノクロの画像です。一方、マルチスペクトル センサーは、可視光から近赤外線まで複数の波長帯の電磁波を記録しているため多くのスペクトル情報を持っていますが低解像度です。
この 2 つの画像を合成することで、高解像度のマルチスペクトル画像を作成することができます。パンシャープンとは、高解像度パンクロマティック画像と低解像度のマルチスペクトル画像の 2 つを合成する処理のことです。パンシャープンによって得られた合成画像は、パンシャープン画像と呼ばれます。パンシャープン画像は地物の目視判読や背景画像などに利用できます。

パンクロマティック画像
パンクロマティック画像
マルチスペクトル画像
マルチスペクトル画像

パンシャープン画像
パンシャープン画像

パンシャープン手法

パンシャープン画像を作成する際の一般的な手法として、HSI(Hue(色相)、Saturation(彩度)、Intensity(明度))や Brovey(Color Normalization(Brovey))などがあります。マルチスペクトル画像の明度をパンクロマティック画像の明度と置き換えることによって高解像度のマルチスペクトル画像を生成します。

ArcGIS におけるパンシャープン処理

ArcGIS では、[パンシャープン ラスター データセットの作成] ジオプロセシング ツールまたは [画像解析] ウィンドウを使用してパンシャープン処理を行えます。
パンシャープン画像を作成する手法としては、以下の 5 つがあります。