ArcGIS Engine も ArcMap と同様にバージョン 10.8 が最後のメジャー リリースとなるため、ArcGIS Engine のライフサイクルに記載されている通り、ArcGIS Engine は 2026 年 2 月 28 日でサポートが終了します。そのため、ArcObjects を使用して開発されている ArcMap アドインや ArcGIS Engine アプリケーションは、新しいアーキテクチャのアプリケーションへの移行を検討していただく必要があります。
ArcMap のサポートについてはこちらをご覧ください。
本ページでは ArcGIS Engine のサポートおよび、ArcGIS Engine からの移行に関する情報を提供します。
Esri 社では、製品のサポートに関する製品ライフサイクル ポリシーを定義しており、このポリシーに基づいてサポート サービスを提供しています。サポートのフェーズは 4 段階ありますが、ArcGIS Engine のサポートが終了フェーズとなるのは「2026 年 3 月 1 日」です。
つまり、この前日までは Q&A サービスをご利用いただくことができます (ArcGIS Engine のサポートは 2026 年 2 月 28 日まで続きますが、2021 年予定の次期バージョンで 10.9 をリリースする計画はありません)。 ArcGIS Engine の各サポート ステータスについては、「製品ライフサイクル」をご参照ください。
いいえ。
ArcGIS Engine のサポートが終了したとしても、ライセンスが有効であれば継続してご利用いただくことができます。ArcGIS Engine のライセンスには、単独使用 (SU) ライセンス、同時使用 (CU) ライセンスの 2 種類がありますが、ライセンスについては期限がありません。しかし、次世代の製品への移行を強く推奨いたします。
ArcGIS Developer Subscription での ArcMap、ArcObjects SDK、ArcGIS Engine Developer Kit の提供は 2024 年 2 月末までです。
はい。
10.8 は ArcGIS Engine の最後のメジャー リリースですが、セキュリティとサードパーティの問題に対処するために、ArcGIS Engine ライフサイクルで確定されたとおり、10.8.x リリースとしてアップデートとパッチ発行を、既存バージョンサポートの期間の 2024 年 2 月末まで継続します。
ArcObjects SDK ベースの開発で利用されている、スタンドアロン、クライアント サーバー形式のアプリケーションの主な移行対象の製品は次のとおりです。
その他、移行先として、ArcGIS Maps SDK for JavaScript で開発した Web アプリケーションや、様々な Web アプリケーション、モバイル アプリケーションをパッケージとして提供している ArcGIS Apps も移行対象の製品です。
ArcObjects SDK のコードを ArcGIS Pro SDK、ArcGIS Maps SDK のコードに変換するツールの提供はありません。
ArcGIS Engine (ArcObjects SDK)、ArcGIS Pro SDK、ArcGIS Maps SDK の比較については、下記の表をご覧ください。
項目 | ArcGIS Engine | ArcGIS Pro SDK | ArcGIS Maps SDK |
---|---|---|---|
システム形態 | スタンドアロン アプリ開発 | ソフトウェア拡張 (一部 CUI アプリケーション開発可) |
ネイティブ アプリ開発 |
アーキテクチャ |
|
|
|
開発 |
|
|
|
配布 |
|
|
|
マップ | |||
ArcMap ドキュメント (.mxd) | 〇 | 〇 ※1 | × |
ArcScene ドキュメント (.sxd) | 〇 | 〇 ※1 | × |
ArcGlobe ドキュメント (.3dd) | 〇 | 〇 ※1 | × |
ArcGIS Pro プロジェクト ファイル (.aprx) | × | 〇 | × |
マップ パッケージ (.mpkx) | 〇 | 〇 |
〇 ※2 |
モバイル マップ パッケージ (.mmpk) | × | 〇 | 〇 |
モバイル シーン パッケージ (.mspk) | × | 〇 | 〇 |
レイヤー ファイル (.lyr/.lyrx) | 〇 | 〇 | × |
データ | |||
ジオデータベース (ファイル、エンタープライズ) |
〇 | 〇 | 〇 ※2 |
モバイル ジオデータベース (.geodatabse) | × | 〇 | 〇 |
シェープファイル (.shp) | 〇 | 〇 | 〇 |
ラスター | 〇 | 〇 | 〇 |
CAD (.dgn/.dwg/.dxf) | 〇 | 〇 | △ (入力のみ) ※2 |
BIM/CIM (.rvt/.ifc) | × | 〇 | × |
Las データセット (.las/.lasd/.zlas) | 〇 | 〇 | × |
ArcGIS マップ サービス | 〇 | 〇 | 〇 |
ArcGIS フィーチャ サービス | 〇 | 〇 | 〇 |
ArcGIS イメージ サービス | 〇 | 〇 | 〇 |
ArcGIS シーン サービス | × | 〇 | 〇 |
ArcGIS ジオプロセシング サービス | 〇 | 〇 | 〇 |
編集 | |||
属性 | 〇 | 〇 | 〇 |
ジオメトリ | 〇 | 〇 | 〇 |
サブタイプ/ドメイン | 〇 | 〇 | 〇 |
リレーションシップ | 〇 | 〇 | 〇 |
アタッチメント | 〇 | 〇 | 〇 |
アノテーション | 〇 | 〇 | 〇 |
バージョニング | 〇 | 〇 | 〇 ※3 |
解析 | |||
各種空間演算 | 〇 | 〇 | 〇 |
ジオプロセシング ツール | 〇 | 〇 | 〇 ※4 |
ネットワーク データ (ルート検索、到達圏、最寄り施設) |
〇 | 〇 | 〇 |
ロケーター (ジオコーディング、住所検索) |
〇 | 〇 | 〇 |
※1:ArcGIS Pro で読み込める形式にインポートして利用可能です。
※2:ArcGIS Maps SDK for Local Server を使用した場合でのみ利用可能です。ArcGIS Maps SDK for Local Server についてはこちらをご覧ください。
※3:ArcGIS Maps SDK はブランチ バージョニングのみ対応しています。従来のバージョニング (トラディショナル バージョニング) には対応していません。バージョニングについてはこちらをご覧ください。
※4:ArcGIS Enterprise を利用してジオプロセシング サービスとして公開した場合はすべての機能が利用できます。なお、ArcGIS Maps SDK for Local Server を使用してジオプロセシング パッケージ (.gpkx) から実行する場合は利用できるジオプロセシング ツールが限定されます。サポートしているジオプロセシング ツールについてはこちらをご覧ください。
基本機能の対応表については、下記の表をご覧ください。ArcGIS Engine (ArcObjects SDK) はインターフェイス、ArcGIS Pro SDK と ArcGIS Maps SDK はクラスを記載しています。
項目 | ArcGIS Engine | ArcGIS Pro SDK | ArcGIS Maps SDK |
---|---|---|---|
マップ | ESRI.ArcGIS.Carto. IMap |
ArcGIS.Desktop.Mapping. Map |
Esri.ArcGISRuntime.Mapping. Map |
ジオデータベース | ESRI.ArcGIS.GeoDatabase. IWorkspace |
ArcGIS.Core.Data. Geodatabase |
Esri.ArcGISRuntime.Data. Geodatabase |
フィーチャクラス | ESRI.ArcGIS.GeoDatabase. IFeatureClass |
ArcGIS.Core.Data. FeatureClass |
Esri.ArcGISRuntime.Data. FeatureTable |
フィーチャ | ESRI.ArcGIS.GeoDatabase. IFeature |
ArcGIS.Core.Data. Feature |
Esri.ArcGISRuntime.Data. Feature |
フィーチャ レイヤー | ESRI.ArcGIS.Carto. IFeatureLayer |
ArcGIS.Desktop.Mapping. FeatureLayer |
Esri.ArcGISRuntime.Mapping. FeatureLayer |
ラスター | ESRI.ArcGIS.GeoDatabase. IRaster |
ArcGIS.Core.Data.Raster. Raster |
Esri.ArcGISRuntime.Rasters. Raster |
ラスター レイヤー | ESRI.ArcGIS.Carto. IRasterLayer |
ArcGIS.Desktop.Mapping. RasterLayer |
Esri.ArcGISRuntime.Mapping. RasterLayer |
フィーチャ レンダラー | ESRI.ArcGIS.Carto. IFeatureRenderer |
ArcGIS.Core.CIM. CIMRenderer |
Esri.ArcGISRuntime.Symbology. Renderer |
ラスター レンダラー | ESRI.ArcGIS.Carto. IRasterRenderer |
ArcGIS.Core.CIM. CIMRasterColorizer |
Esri.ArcGISRuntime.Rasters. RasterRenderer |
シンボル | ESRI.ArcGIS.Display. ISymbol |
ArcGIS.Core.CIM. CIMSymbol |
Esri.ArcGISRuntime.Symbology. Symbol |
ジオメトリ | ESRI.ArcGIS.Geometry. IGeometry |
ArcGIS.Core.Geometry. Geometry |
Esri.ArcGISRuntime.Geometry. Geometry |
空間参照 | ESRI.ArcGIS.Geometry. ISpatialReference |
ArcGIS.Core.Geometry. SpatialReference |
Esri.ArcGISRuntime.Geometry. SpatialReference |
フィールド | ESRI.ArcGIS.Geodatabase. IField |
ArcGIS.Core.Data. Field |
Esri.ArcGISRuntime.Data. Field |
クエリ カーソル | ESRI.ArcGIS.Geodatabase. ICursor |
ArcGIS.Core.Data. RowCursor |
Esri.ArcGISRuntime.Data. FeatureQueryResult |
選択セット | ESRI.ArcGIS.Geodatabase. ISelectionSet |
ArcGIS.Core.Data. Selection |
Esri.ArcGISRuntime.Data. FeatureQueryResult |
空間演算 | ESRI.ArcGIS.Geometry. ITopologicalOperator/ IRelationalOperator/ IProximityOperator |
ArcGIS.Core.Geometry. GeometryEngine |
Esri.ArcGISRuntime.Geometry. GeometryEngine |
ジオプロセシング ツール | ESRI.ArcGIS.Geoprocessing. IGeoProcessor |
ArcGIS.Desktop.Core. Geoprocessing.Geoprocessing |
Esri.ArcGISRuntime.Tasks.Geoprocessing. GeoprocessingTask |
開発ライセンスについては、下記の表をご覧ください。使用するデータごとに必要なライセンスを記載しています。
ArcGIS Developer Subscription の各エディションで利用できる製品・ライセンス レベルについてはこちらをご覧ください。
項目 | ArcGIS Engine | ArcGIS Pro SDK | ArcGIS Maps SDK |
---|---|---|---|
スタンドアロン | |||
ローカル ファイル (シェープファイル、ラスター、KML など) |
ArcGIS Developer Subscription Professional |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 |
ファイル ジオデータベース (.gdb) | ArcGIS Developer Subscription Professional |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 |
モバイル ジオデータベース (.geodatabse) | – |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 |
モバイル マップ パッケージ (.mmpk) |
– |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 |
モバイル シーン パッケージ (.mspk) |
– |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 |
Web サービス (マップ サービス、フィーチャ サービス など) |
ArcGIS Developer Subscription Professional |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Builder ※4 ※6 |
クライアント サーバー | |||
エンタープライズ ジオデータベース | ArcGIS Developer Subscription Professional |
下記いずれかのライセンス
|
ArcGIS Developer Subscription Premium ※7 |
※1:ArcGIS Developer Subscription Professional で利用できる ArcGIS Pro の機能は Basic ライセンス レベルです。エクステンション (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の機能は利用可能です。
※2:利用する ArcGIS Desktop の機能によって、必要な ArcGIS Desktop のライセンス レベル (Basic、Standard、Advanced) が異なります。また、エクステンション ライセンス (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の追加が必要です。
※3:利用する ArcGIS Desktop の機能によって、必要な指定ユーザーのライセンス レベル (GIS Professional Basic、GIS Professional Standard、GIS Professional Advanced) が異なります。また、エクステンション ライセンス (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の追加が必要です。
※4:ArcGIS Maps SDK は無償の ArcGIS Developer Subscription Essential で開発可能ですが、開発したアプリを商用アプリとして配布するには ArcGIS Developer Subscription Builder 以上が必要です。
※5:ArcGIS Developer Subscription Professional では、ArcGIS Enterprise のオプショナル サーバーは利用できません。
※6:ArcGIS Developer Subscription Builder では、ArcGIS Online を使用した Web サービス ベースでの開発が可能です。ArcGIS Enterprise は利用できません。
※7:ArcGIS Developer Subscription Premium で利用できる ArcGIS Pro の機能は Standard ライセンス レベルです。エクステンション (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の機能は利用可能です。
実行ライセンスについては、下記の表をご覧ください。使用するデータごとに必要なライセンスを記載しています。
項目 | ArcGIS Engine | ArcGIS Pro SDK | ArcGIS Maps SDK |
---|---|---|---|
スタンドアロン | |||
ローカル ファイル (シェープファイル、ラスター、KML など) |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
ジオデータベース |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
モバイル ジオデータベース (.geodatabse) |
– |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
モバイル マップ パッケージ (.mmpk) |
– |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
モバイル シーン パッケージ (.mspk) |
– |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
Web サービス (マップ サービス、フィーチャ サービス など) |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
クライアント サーバー | |||
エンタープライズ ジオデータベース |
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
下記いずれかのライセンス
|
※1:ArcGIS Engine で ArcGIS Desktop Standard ライセンス以上の機能を利用する場合は ArcGIS Engine Geodatabase Update ライセンスが必要です。
※2:利用する ArcGIS Desktop の機能によって、必要な ArcGIS Desktop のライセンス レベル (Basic、Standard、Advanced) が異なります。また、エクステンション ライセンス (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の追加が必要です。
※3:利用する ArcGIS Desktop の機能によって、必要な指定ユーザーのライセンス レベル (GIS Professional Basic、GIS Professional Standard、GIS Professional Advanced) が異なります。また、エクステンション ライセンス (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst など) の追加が必要です。
※4:ArcGIS Maps SDK でエクステンション (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst) の機能を利用する場合は、ArcGIS Runtime Standard ライセンスと ArcGIS Runtime Analysis エクステンション ライセンスが必要です。
※5:指定ユーザー ライセンスを使用して、ArcGIS Maps SDK でエクステンション (Spatial Analyst、3D Analyst、Network Analyst) の機能を利用する場合は、ArcGIS Runtime Analysis エクステンション ライセンスが割り当てられた指定ユーザー ライセンスが必要です。
※6:セキュアなフィーチャ サービスに対して編集操作を行う場合は ArcGIS Runtime Basic ライセンスが必要です。
※7:エンタープライズ ジオデータベースの構築には ArcGIS Server Basic 以上のライセンスと ArcGIS Desktop Standard 以上 (GIS Professional Standard 以上) のライセンスが必要です。
ArcGIS Engine からの移行に関してお困りの場合は、以下までお問い合わせください。
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