ArcMap のサポートについて

概要

ArcGIS 10.8.x は ArcMap を提供する最も新しいバージョンです。
ArcMap 10.8.x のサポートは、ArcMap ライフ サイクルで規定されている通り、2026 年 2 月 28 日までとなり、その間パッチやアップデートの提供は引き続き行われますが、ArcMap 10.9 およびそれ以降のバージョンをリリースする計画はありません。

ArcMap は、1999 年 にデスクトップ GIS ソフトウェア「ArcView」の後継として登場して以来、進化を続けてきました。しかし、ArcMap は 32 ビットアプリケーションとして開発されており、OS やテクノロジーの進化と共に、64 ビット対応のアプリケーションとしてアーキテクチャを刷新する必要が生じてきました。そこで新たに登場したのが「ArcGIS Pro」です。
ArcGIS Pro は ArcMap の後継となる新しいアプリケーションであり、2015 年にバージョン 1.0 がリリースされて以降、Esri は ArcMap と ArcGIS Pro を平行して開発およびリリースしてきました。 しかしながら、現在はデスクトップ アプリケーションの開発を ArcGIS Pro に集中させています。 そのため ArcGIS 10.8.x が ArcMap の最終リリースとなります。

本ページでは今後の ArcMap のサポートおよび ArcGIS Pro への移行に関する情報を提供します。

Q : ArcMap はいつまでサポートされますか?

Esri 社では、製品のサポートに関する製品ライフサイクル ポリシーを定義しており、このポリシーに基づいてサポート サービスを提供しています。サポートのフェーズは 4 段階ありますが、ArcMap のサポートが終了フェーズとなるのは「2026 年 3 月 1 日」です。
つまり、この前日までは Q&A サービスをご利用いただくことができます (ArcMap のサポートは 2026 年 2 月 28 日まで続きますが、2021 年予定の次期バージョンでは ArcMap 10.9 をリリースする計画はありません)。 ArcGIS Desktop (ArcMap を含む) の各サポート ステータスについては、「製品ライフサイクル」をご参照ください。

Q : これは ArcMap が無くなることを意味するのでしょうか?

いいえ。
ArcMap のサポートが終了したとしても、ライセンスが有効であれば継続してご利用いただくことができます。ArcMap のライセンスには、単独使用 (SU) ライセンス、同時使用 (CU) ライセンス、単独使用 (SU) 365 日期間限定ライセンスの 3 種類がありますが、前者 2 つのライセンスについては期限がありません。
しかし、デスクトップ アプリケーションの開発は ArcGIS Pro に重点が置かれているため、ArcGIS Pro へ移行することをお勧めします。

ArcGIS Developer Subscription での ArcMap、ArcObjects SDK、ArcGIS Engine Developer Kit の提供は 2024 年 2 月末までです。

Q : Esri は ArcMap10.8.x リリースのアップデートまたはパッチを発行しますか?

はい。
10.8 は ArcMap の最後のメジャー リリースですが、セキュリティとサードパーティの問題に対処するために、ArcMap ライフ サイクルで確定されたとおり、10.8.x リリースとしてアップデートとパッチ発行を、既存バージョンサポートの期間の 2024 年 2 月末まで継続します。

Q : ArcMap とともに ArcGIS Pro に移行する必要があるアプリケーションは何でしょうか?

次のアプリケーションです。

  • ArcMap
  • ArcCatalog
  • ArcMap のエクステンション(3D Analyst の一部である ArcScene と ArcGlobe を含む)
  • ArcReader

Q : ArcGIS Pro に移行するメリットは何ですか?

以下のメリットを享受していただくために、プロジェクトとワークフローを ArcMap から ArcGIS Pro へ移行することをお勧めします。

  • 生産性の向上
    • リボンインターフェイスで行いたい作業を直感的に選択できます。
    • 64 ビット/マルチスレッド対応により、スムーズで快適に作業を行うことができます。
  • 3D 対応
    • 3D マップの表示や 3D データの編集機能を標準で備えています (追加のエクステンション不要)。
    • BIM/CIM データや点群データの表示も可能で、迅速かつ分かりやすい状況把握に役立てることができます。
  • 柔軟な拡張性
    • 作成したコンテンツを簡単に Web に共有でき、各種アプリ (Web アプリ、モバイル アプリなど) からそのまま利用することができます。

動画「ArcMap ユーザー必見! ArcGIS Pro のススメ」をご参照ください。

Q : ArcGIS Business Analyst Desktop 10.8.x のサポート フェーズは ArcMap と同じですか?

ArcGIS Business Analyst Desktop においても、ArcMap 同様、10.9 をリリースする計画はございません。
また、ArcGIS Business Analyst Desktop には「既存バージョンサポート」の期間が無いため、最新バージョンである 10.8.2 のサポート対象期間は 2024 年 5 月 31 日までとなります。(2022 年 4 月時点)
現在 ArcGIS Business Analyst Desktop の保守が有効の方は、ArcGIS Pro ベースである ArcGIS Business Analyst Pro を平行してご利用いただけます。 なお、Esri は ArcGIS Business Analyst Pro を中心とした開発を行っており、新機能の追加や機能改善等は ArcGIS Business Analyst Pro に対して行われます。

Q : ArcMap をカスタマイズしている場合や ArcGIS Engine を使用している場合は、どのように対応すべきですか?

ArcGIS Engine も ArcMap と同様にバージョン 10.8 が最後のメジャー リリースとなるため、2026 年 2 月 28 日でサポートが終了します。そのため、ArcObjects を使用して開発されている ArcMap アドインや ArcGIS Engine アプリケーションは、新しいアーキテクチャのアプリケーションへの移行を検討していただく必要があります。

移行対象の製品は次のとおりです。

ArcGIS Engine からの移行につきましてはこちらをご確認ください。

Q : ArcMap から ArcGIS Pro への移行に役立つリソースはありますか?

Learn ArcGIS のレッスン、ブログ、ビデオ、書籍など、ArcMap から ArcGIS Pro への移行に役立つたくさんのリソースがあります。

【ESRIジャパン提供リソース】

【米国Esriサイト内のリソース】

お問い合わせ先

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