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GIS 基礎解説

ジオフェンス

 

ジオフェンスとは

ジオフェンスとは、仮想的な境界線で囲まれたエリアを表します。ジオフェンスは、このエリアに対象が「入った / 出た」を判断するために利用できます。自店舗周辺のエリアをジオフェンスとして設定し、顧客等が所有するスマートフォンなどで取得できる位置情報を利用することで、自店舗の近くを顧客が通ったときにクーポンなどをメールで送信するような活用が可能です。

ジオフェンスの活用

ジオフェンスは、観光やマーケティング、防災など、さまざまな用途に活用できます。
観光分野では、観光施設から一定の範囲にジオフェンスを設定し、そのエリアに観光客が入った場合に観光施設の情報やイベント情報などを通知して、観光客の滞留時間を伸ばすために活用することが考えられます。また、マーケティング分野では、店舗周辺にジオフェンスを設定し、ジオフェンスに入った会員にセール情報やクーポンを送信するために利用できます。このとき、会員の性別や年齢などを把握できるようにしておくと、性別、年代などの特性にあわせたセール情報を送信することも可能であり、より効果的なマーケティング ツールとして利用することもできます。

防災分野では、被災地の危険地域にジオフェンスを設定することで、そのエリアに市民が立ち入った際に、危険地域であることを通知するために活用できます。また、ジオフェンスは仮想的な境界なので、陸地だけではなく海上に設定することもできます。たとえば、海上の制限区域をジオフェンスとして設定し、制限区域に入った船舶がいないか監視するような活用も可能です。

ArcGIS では、ArcGIS Enterprise のエクステンション製品である ArcGIS GeoEvent Server でジオフェンスを活用することができ、さらに、車や人の位置情報、センサー情報などをリアルタイムに取り込み空間的な処理を実行できるため、リアルタイム GIS を実現することが可能です。