英語でサーフェス (surface) は、表面や水面という意味です。 GIS では 標高、気温、大気濃度など、連続的に変化する値を面的に表現したものをサーフェスと呼びます。サーフェスは、ラスターや TIN などのデータ モデルで表され、各セルやポイントにはその場所の高さや温度などの値が格納されます。
サーフェス解析を行うことで、サーフェスの特徴を分かりやくやすく表現することができます。たとえば、標高サーフェスである数値標高データ(DEM)データの各セル値には、その場所の標高値が入力されていますが、この標高サーフェスを見るだけでは、地形の特徴がよくわかりません。
標高サーフェスを解析することで、地形の特徴が一目でわかるさまざまなデータを作成することができます。以下が代表的なサーフェス解析の例です。
等高線は、コンターや等値線とも呼ばれ、標高、温度、雨量、気圧などの値が同じ地点を結んだ線です。等高線により、平坦な地域、傾斜が大きい地域、尾根、谷がわかりやすく表現できるので、登山マップには等高線が欠かせません。
傾斜方向は対象セルと近傍セルの下り傾斜角が最大の方向を特定し、斜面の方向を平坦、北、北東、東、南東、南、南西、西、北西の 9 色で色分けします。傾斜方向は、スキー場のコースに最適な北側斜面を検出する際や、緊急時に航空機が着陸できる平坦な場所を特定する際などにも利用されます。
陰影起伏は名前のとおり、仮想的に設定した光源から照らし出される影と光を表現しています。影が付くことにより、地形の起伏がわかりやすくなります。また、陰影起伏レイヤーの上に標高レイヤーなどの他のレイヤーを重ねて、透過率を調整することで、立体的な視覚効果を得ることができます。
傾斜角は、対象セルと近傍セルの高さを比較し、その最大変化率に応じて色分けをしています。色が濃いほど角度が大きく、傾斜がきついところです。傾斜角を算出すると、パイプラインや道路を建設する際にできるだけ傾斜が少ないエリアを選ぶことができます。また、野生動物の移動ルートや生息地域を推測する際にも、傾斜角が重要な要因になります。
ある地点から見える場所と見えない場所を色分けして表示します。建物の高さが含まれた標高サーフェスを使って解析すると、高層マンションから見渡せる範囲を調べたり、警備の際の死角を特定したりすることもできます。
陰影起伏、傾斜方向、傾斜角、曲率の解析は、ArcGIS for Desktopで簡単に実行することができます。また、 ArcGIS Spatial Analyst または ArcGIS 3D Analyst エクステンションが提供する、各解析のジオプロセシング ツールでは細かなパラメーター設定が可能です。