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GIS 基礎解説

可視性解析

 

可視性解析とは

日本で一番高い山と言えば富士山ですが、皆さんの住んでいる地域は富士山を見ることができますか?富士山から近い場所であっても、近くに山があれば、その山に遮られて見ることができません。逆に、富士山から遠く離れている場所でも、周りに遮るものがなければ富士山が見える場合もあります。このような、ある地点から目標物を見ようとした場合に、それが見えることを可視、見えないことを不可視といいます。GIS では、地形や周辺の建物を考慮し、ある地点からの可視・不可視の判別を行うことができ、これを可視性解析と呼びます。ArcGIS における可視性解析は、可視領域解析、見通し解析、スカイライン解析の 3 つに分類することができます。

可視領域解析

標高データを使用して、ある地点から見える場所を算出したり、ある地点を見ることができる場所を算出したりします。たとえば、以下の図では 10m メッシュの標高データを基に、東京スカイツリーを見ることができる範囲を解析しています。この例では建物などの人工物は考慮していませんが、標高データに建物情報を付加したデータを作成すれば、標高+建物の高さから可視・不可視を算出し、「建物に遮られて見通せない領域」を求めることも可能です。

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見通し解析

ある地点を結ぶラインの、最初と最後のポイント間の可視性を判断します。以下の図は、左上部にあるビルの最上階に配置した黄色のポイントから道路に対する見通しの可視性を解析した結果です。緑色のラインは黄色のポイントから見通せる箇所、赤色のラインは見通せない箇所です。高層ビルに阻まれている場所は下まで見通せないことがわかります。

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また、見通しの結果から断面図を作成することも可能です。以下の図は、三方山から稲積山までの見通し解析の結果を断面図にしたものです。

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スカイライン解析

ある観測点から見ることができる天空の広さや、特定の視点で障害物となり得るものを確認するなど、都市空間や建物に囲まれた空間を解析することができます。たとえば、ビルを新たに建設する際に、そのビルによって生じる周辺地域への影響をみることができます。

以下の図は、ある海辺に建っている展望タワー周辺に、新たに高層ビルが建設された場合に、展望タワーからの眺めがどのように変わるのか解析した結果です。それぞれピンク色と赤色で囲われているエリアが展望タワーから見通せることができる範囲です。左の画像では展望タワーから海側はひらけていて海が一望できています。右の画像は、新たに建設される高層ビルを赤色で表示していますが、高層ビルが建設されることで、展望タワーから海への眺望が一部妨げられることがわかります。

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また、影を解析することも可能です。特定の日時の太陽光を使用して、影をモデリングします。以下の図は、あるビルからの影をモデリングした結果です。左側が 1 月、右側が 7 月です。解析の際は、季節や日時によって異なる太陽の位置が考慮されます。

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ArcGIS では、ArcGIS Spatial Analyst エクステンションおよび ArcGIS 3D Analyst エクステンションで可視性解析を行うことができます。ArcGIS Spatial Analystでは可視領域解析、ArcGIS 3D Analystは可視領域解析の他、見通し解析やスカイライン解析を行うことができます。

 
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