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GIS 基礎解説

3D GIS データ

 

3D GIS データとは

3D GIS データとは、X 軸、Y 軸に Z 軸(高さ)を加えた 3 次元(three dimensions = 3D)の値を持ち、地理的な座標値を持つデータのことを指します。近年、データを扱う機器の性能や技術が向上したことを背景に、2D GIS データとともに3D GIS データも一般に普及し始めました。
3D GIS データを使うことで、地理情報を立体的に表現することが可能になり、分布や現象の可視化による地図の視覚的な効果が期待できます。ただし、3D GIS データは 2D GIS データに比べデータ量が増加し、データ構造が複雑化する傾向にあります。そのため、GIS データのモデリングや拡充、品質管理の面では 2D GIS データの方が扱いやすく、汎用性が高い場合もあります。どちらの GIS データモデルが優れているということではなく、用途に応じて 2D、3D の GIS データモデルを選択することが重要です。

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3D GIS データのデータモデル

一言で 3D GIS データと言っても、実世界を表現するためにはさまざまな 3D 表現形態が求められます。
たとえば、自分が住んでいる町の風景を思い浮かべてください。建物や道路、駅のプラットフォーム、河川、地形(標高)、樹木など、これ以外にもさまざまな地物(地理情報)が想像した風景の中に出てくると思います。
これらを 3D GIS データとして作成する場合、表現すべき内容や形状、空間的範囲や必要なテクスチャはそれぞれ異なり、それぞれの表現に適した 3D GIS データモデルが存在します。ここでは、3D GIS データの基本タイプとともに、ArcGIS で使用される主な 3D GIS データをご紹介します(製品の種類やエクステンションによって、扱えるデータ形式は異なります)。

3D GIS データの基本タイプ

フィーチャ データとサーフェス データの 2 種類のデータ タイプがあります。フィーチャ データは、不連続の物体(オブジェクトと呼ばれます)を表し、形状が明瞭なもの(例:建物)を示します。このタイプの 3D 情報はフィーチャのジオメトリ(図形の形状の座標情報)として格納されます。サーフェス データは、明確な形状として区切ることができず、連続的に変化する状態や面的な広がりを持つもの(例:標高、気温など)を扱います。この場合、3D 情報は基本的にセル値として格納されます。

ArcGIS で使用される主な 3D GIS データ

3D フィーチャ(ポイント、ポリゴン、ライン)

図形の各頂点に Z 座標値(高さの値)を持ち、ジオデータベースシェープファイルに格納され、データの形態によって 3D ポイント、3D ポリゴン、3D ラインに分けられます。

2D 景観でみる 3D フィーチャ (左からポイント、ポリゴン、ライン)

3d-gis_04_3D 景観でみる 3D フィーチャ

3D 景観でみる 3D フィーチャ (左からポイント、ポリゴン、ライン)

マルチパッチ

3D フィーチャは、複数の面によって構成される立体的なマルチパッチ フィーチャとして作成し、テクスチャを張り付けることができます。また、マルチパッチ フィーチャは、ジオデータベースやシェープファイルに格納することができます。

 

建物形状を表したマルチパッチのポリゴン フィーチャ 

マルチパッチ ポリゴン フィーチャに建物のテクスチャを張り付けた状態

DEM(数値標高モデル:Digital Elevation Model)

各セルに標高値を格納したラスター データ(サーフェス データ)で、建物や樹木などを除いた地面の高さのデータです。ジオデータベースや画像ファイルとして格納されます。

 DEM の 2D 表現

DEM の 3D 表現

TIN(不規則三角形網:Triangulated Irregular Network)

地表面を三角形の集合で表現します。不規則に配置された点を連結することで、三角形網を作成します。この時、三角形網を作成する計算には、ドロネー法という計算法を用います。
三角形の形状はまちまちで、作成ソースとなるポイントの配置に依存して三角形が不規則に配置されるため、標高値を規則正しく並んだセルに格納する DEM に比べ、変化に富んだ地形表現が可能です。
そのため、より正確に地形を表現する必要がある場合(たとえば、山頂や斜面の末端、尾根、谷底、くぼ地などの地形が変化する部分など)に利用すると効果的です。TIN は、独自形式の複数のファイルに格納されます。

 

TIN モデル(三角形網)

TIN で表現した標高データ(3D)

テレイン データセット

多重解像度を持った TIN ベースのサーフェスを、テレイン データセットと呼びます。一般に、LIDAR や写真測量標高点をソースにして作成され、ジオデータベースのフィーチャ データセットに格納されます。作成したテレイン データセットは、元のフィーチャクラスを参照し、必要な精度に適した TIN サーフェスをリアルタイムに計算するように構成されます。

ファイル ジオデータベースのフィーチャ データセットに格納されるテレイン データセット

表示縮尺によってリアルタイムに計算・生成される TIN サーフェス

LIDAR(Light Detection And Ranging)データ

レーザー測量は、レーザー光の反射を利用して対象物までの距離や対象物の形状・性質を捉える測量技術です。レーザー測量で大量に取得された点群データ(LIDAR データ)を処理し、地形や地物の形状を三次元的に表現することができます。LIDAR データは、従来は ASCII形式で提供されていましたが、現在では LAS(*.las)形式が一般に利用されています。

 

レーザー測量で取得したデータで表現した地形

レーザー測量で取得したデータで表現した市街地の様子

各種 3D モデル データ

ArcGIS では、CG(Computer Graphics)などで利用される 3D モデル データ形式である 3D Studio Max(*.3ds)、SketchUp(*.skp)、OpenFlight(*.flt)、COLLADA(*.dae)や CAD データなどにも対応しており、GIS データのフィーチャにモデルやテクスチャを割り当てて 3D 表現をすることができます。

3d-gis_15_サポートされる3D データのインポート例

サポートされる3D データのインポート例

3D GIS データ作成のヒント

3D GIS データを実際に作るとなると、データの種類や量によって相応の労力が必要になります。ArcGIS 製品での 3D GIS データの扱いに関するヒントを並べました。コストに見合ったデータ作成と運用を心がけたいものです。

3D GIS データ(フィーチャ データ)は、マルチパッチ フィーチャの実データとして必要でしょうか。
フィーチャ データの場合、属性に Z 値(高さ)となる情報が格納されていれば、その値を使ってフィーチャを立体的に立ち上げることができますので、仮想的に 3D 表示することは可能です。
2D フィーチャから 3D フィーチャを作成する際、フィーチャに 1 つ 1 つ Z 値を入力しなければならないのでしょうか。
Z 値を持ったサーフェスをお持ちであれば、その属性値を利用して 2D フィーチャに Z 値を追加することもできます。
 
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