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GIS 基礎解説

地理情報と GIS データモデル

 

地理情報とは

GIS(Geographic Information System:地理情報システム)は、その名前が示すとおり地理情報を扱うシステムです。では地理情報とは何でしょうか? 地理には「地球上の山川・海陸・気候・人口・集落・産業・交通などの状態」[出典 1]という意味があります。つまり、地球上に存在するあらゆる地物や事象の状態をあらわす情報が地理情報と言えます。ちなみに「地理情報」に似た言葉で「地理空間情報」という言葉がありますが、ほぼ同じ意味で使用されています。

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地物や事象の「状態」をあらわすための情報(= 地理情報)を大別すると 2 つの要素から構成されます。1つめは地球上での位置や形状などであらわされる「空間的な情報」、2つめはそれらに付随する情報で 、GIS の世界では「属性情報」と呼んでいます。

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たとえば、地震の状態をあらわす空間的な情報は震源の位置を示す緯度と経度の座標で、属性情報は地震のマグニチュード、発生日時などの情報です。空間的な情報があることで GIS 上で震源の位置を点として示すことができ、属性情報(例:マグニチュード)があることで値によって点の大きさや色を変えて表現することができます。

GIS のデータモデル

空間的な情報についてはさまざまな表現形態があり、それらに応じた GIS データモデルがあります。

前述の地震の震源や信号などの位置は点であらわすことができますが、それ以外に道路のような線的な形状であらわされるもの、建物のような面的な形状であらわされるものがあります。これらのように点、線、面であらわされる情報には一般的にベクター データというデータモデルが適用されます。

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また、明確な形状として区切ることができない連続的に変化する状態や広がりを持つもの(例:標高、気温など)もあります。これらには一般的にラスター データというデータモデルが適用されます。

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さらに、地物や事象の高さの情報を 3 次元的に表現をするための 3D データモデルもあります。

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地理情報の GIS データ化

地理情報をデジタル情報として GIS で扱えるデータにするには、どのような GIS データモデルを適用する場合においても地理情報を主題ごと(例:建物、道路など)の層に分類して、ファイルや DBMS に格納します。たとえば、DBMS のテーブルで管理する場合は、主題ごとにテーブルを作成し、空間的な情報は空間データ型の列に格納し、属性情報は、文字、数値、日付などの型の列に格納します。空間的な情報と属性情報を別々に格納する形態もありますが、それらは共通の ID で関連付けられて管理されます。

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現実世界において複雑に絡み合って存在するさまざまな地理情報を抽象化、分類化、簡略化して GIS データ化することにより、GIS 上でそれらを可視化して自由に重ね合わせたり、解析したりすることができます。そして、そこから地理的な関係性、傾向、パターン、最適解などが導き出され、合理的な意思決定や課題解決に役立てることができます。

出典 1. 三省堂 大辞林

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