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GIS 基礎解説

主題図

 

主題図とは

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背景図 + 主題データ
(主題図)

主題図とは、たとえば「出店候補地の分析」や「土地利用の変遷」といったテーマに対して、必要な主題データを利用して分析した結果や、複数の主題データを重ね合せて表現した地図です。
多くの主題図は、地形図や航空写真など汎用的な情報をあらわした背景図と主題データから構成されます。
では、主題データにはどのようなデータが考えられるでしょうか。上記の出店計画というテーマに当てはめると、既存店舗の場所や売上、新規店舗の立地条件、候補地域の人口統計、顧客分布、競合店舗の情報などのデータが挙げられます。

主題図は、ただデータを重ね合せて作成するということだけでなく、作り手の意図した内容が受け手に伝わっている必要があります。右図では、米国の州のポリゴン データ(主題データ)の属性値に格納されている日本企業の進出数の値を円の大きさの違いで表現しています。これにより、日本企業が多く進出している場所が一目で分かります。

主題データの種類と表現

主題データをどのように見せるかによって主題図の意図の伝わり方が変わります。主題データは、定量的データと定性的データに大別されます。数値で分類できるような定量的データは、上図のように円の大きさを階級で変えたり、配色を階級で分類したりすることができます。一方で、土地利用や用途地域、道路の種別など、性質で分類できるような定性的データは、区分や種別ごとに色や形を変えて表現することができます。このように主題データに適した表現をすることで、意図が伝わりやすい主題図を作成することができます。

ArcGIS では、主題データをさまざまな色や形に変えて表現するための表現方法が豊富にあります。ここでは、定量的なデータと定性的なデータの表現方法を紹介します。

定量的なデータの表現

量を表すデータ(すなわち数値データ)を表現する代表的な方法として、数値情報を段階的に区分して色分け表示する方法があります。その方法には等間隔(属性値の範囲を等間隔で分類)や等量(各段階のデータ数が同じになるよう分類)、自然分類(値が類似しているグループで分類)、標準偏差(データの平均値からの標準偏差で分類)などがあり、複数の配色を用いて表示することができます。
人口を各分類で表示すると以下のようになります。

等間隔

等間隔

等量

等量

自然分類

自然分類

標準偏差

標準偏差

同じ人口の値を用いても分類方法を誤ると意図が伝わらないことがあります。人口の分布を示すために、等量分類を用いると各段階のデータ数が同じになるように分類するだけなので、分布図で見た時に隣り合う値(人口数)の差が小さいけど異なる階級になったり、値の差が大きくても同じ階級として表示されてしまう場合があります。このように表しているデータがどのようなデータであるかに留意して分類方法を変える必要があります。

その他にもドット密度やチャート表示などの表現方法があります。

ドット密度

ドット密度
(65 歳以上の人口と病院数の密度)

パイチャート

パイチャート
(15 歳以上の就業・通学者の交通手段の割合)

定性的なデータの表現

特定の主題を持たないデータは、単色で表現しますが、用途地域などの性質で分類されるポリゴン データは、その性質ごと(商業地域、工業地域など)に色を割り当てることでわかりやすく表現することができます。

行政界

行政界

パイチャート

用途地域

ポイントやライン データは、性質ごとに形状を変更し多様な表現を行うことができます。
地図の記号や線種は自由に作成したり、画像を利用したりすることができ、ArcGIS では、それらシンボルをスタイルとして保存し、いつでも利用することができます。

例:道路のシンボル表示

例:道路のシンボル表示

ポイント シンボルの一例

ポイント シンボルの一例

ライン シンボルの一例

ライン シンボルの一例

配色について

定量的なデータや定性的なデータを色分け表示する場合、ArcGIS では、不連続、ランダム、連続的な配色を設定することができます。配色は、主題データが示している内容によっては、主題データの印象に影響を与えることもあります。たとえば、危険度の違いを色によって表現する場合は、緑は安全、黄色は注意、赤は危険というようなイメージを利用して特定の色で表す不連続の配色を利用すると良いでしょう。また、その 3 色を複数の度合いに分割したい場合は、グラデーションで表す連続的な配色を利用すると良いかもしれません。複数のカテゴリがある定性的なデータであれば、背景図との組み合わせを考えながらランダムな配色にするのも良いでしょう。

配色1
配色2

主題図にはさまざまな表現方法がありますが、主題データがどのようなデータであるのかによってその表現方法を工夫すると、同じデータを利用しても異なる目的の主題図を作成することができます。より効果的な表現を見つけ、受け手に伝わる主題図を作成し、課題解決や意思決定のために役立ててみましょう。

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