災害発生時、対策本部の本部員は被害や応急対応の最新の状況を概観し、迅速で適切な判断を行う必要があります。しかし災害時に集約・整理すべき情報は多様であり、しかもこれらは分単位で更新されていきます。そのような状況下で、表形式で表示された情報から瞬時に状況を理解し判断を下すのは困難です。そこで、これらの情報を地図上に可視化することで状況の理解を促進し、意思決定をスピーディに行うことができます。
災害が発生し企業の活動が停滞する恐れが出た場合、様々な活動間で状況認識の統一が重要となります。これを実現するため、様々なソースから収集された情報を一つのマップに整理した共通状況図が運用されます。共通状況図は、災害対策本部内の様々な活動における意思決定を支援する中心的な情報となります。共通状況図は、刻一刻と変化する状況に応じてタイムリーに更新され、様々な活動間で広く共有される事が重要となります。
ArcGIS には、環境構築期間・費用が大幅に削減できるクラウドプラットフォーム ArcGIS Online があります。豊富な標準機能群と柔軟な構成変更能力があり、独自開発を最小限に抑えることも可能です。 それは例えば、スマートホンアプリを活用した情報収集と集計に活かされています。 スマートホン・タブレットアプリ「Collector for ArcGIS」では、オンラインでもオフラインでも、スマートフォンまたはタブレットを使用して、現場で情報を収集することができます。 さらに Operations Dashboard for ArcGIS では、マップに加え集計情報をグラフ形式などで可視化でき、効果的な情報共有が実現します。
災害が発生した際には迅速な初動対応が重要となります。そのためには地図での可視化による状況理解の促進と、状況認識の統一とが必要です。ArcGIS は、その 2 つを実現するツールとして活用することができます。