クラウド GIS サービスである ArcGIS Online を利用すると、インターネットに接続できる環境と会社の住所と従業員の自宅住所を用意するだけで、BCP 策定に不可欠な情報をすぐに入手することができます。会社や工場などの施設が被災するリスクや、交通網がマヒしたときに帰宅・出社困難になる可能性がある従業員がわかれば、BCP 策定における様々な疑問を解決できます。
ArcGIS Online ではクラウド上に巨大地震・大雨・土砂崩れ発生時の被害予測データを公開しています。浸水予想エリア、想定震度分布、液状化危険度を Web マップ上で表示し、事業所や工場などの施設の場所と重ねることによりリスク分析を行えます。
内閣府中央防災会議の試算では、勤務先から自宅までの距離が 10 ㎞ を超えると帰宅困難になる確率が上がり、20 ㎞を超えると全員帰宅困難になります。帰宅困難度が高い従業員数を把握すると、事業所に用意する防災グッズなどの備蓄量を決定できます。
ArcGIS Online が提供する Web マップ上に、従業員の自宅住所を入力したテキスト データをドラッグ&ドロップするだけで、従業員の自宅をマップ上に表示できます。この Web マップ上で、事業所から任意の距離圏を作成し、従業員の自宅と重ねると、徒歩で帰宅または出社できない従業員を抽出できます。帰宅困難度が高い従業員をリスト表示することも可能です。