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GIS 基礎解説

ラベルとアノテーション

 

「地図」において、無くてはならない重要な要素の 1 つとして、道路名や交差点名、駅名や河川名、地名や建物名など、地物の名称情報があります。仮に地図上に名称が表記されていなければ、それがどこの場所の地図なのか理解することは非常に困難でしょう(下図、左のマップ)。一方、適切に情報が表記されていれば、格段にわかりやすい地図になります(下図、右のマップ)。ArcGIS では地図上のさまざまな情報を自由に表示したり、設定したりすることで、よりわかりやすい地図を作成することが可能です。

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ラベリングとはデータが持つ属性情報を使用して、簡易的にラベル(注記テキスト)を地図上に表示することを意味します。ArcGIS では、ラベリングを行う方法として、標準ラベル エンジンと Maplex ラベル エンジンを使用する方法の 2 つがあります。
また、アノテーションと呼ばれる注記テキストもデータの属性を利用して表示できる方法の 1 つです。ラベリングがテキストの配置を動的に行っているのに対し、アノテーションはテキストの配置や表現に関する情報をデータとして保持しているので、個々のテキストの配置や表現を柔軟に変更することができます。そのため、ページ領域内のマップおよびその周辺に関する情報をテキストで追加したいときに使用すると便利です。以降ではラベリングとアノテーションのそれぞれの特徴や利用用途などについて紹介します。

ラベリング

ラベリングはポイント、ライン、ポリゴンが持つ属性情報を注記として表現できます。たとえば、ポリゴン データには、県名というフィールドに属性情報が格納されていたとします。県名に含まれる属性情報を利用してラベリングすると、以下のように地図上に表示することができます。

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上記のようにラベリングする注記情報が少ない場合にはこのままでも十分ですが、より多くの注記を表示する必要がある場合には注記情報が密集し過ぎて読みにくく、重なってしまって判読不可能になる場合があります。作成したい地図に応じて、より読みやすいラベリングをする場合の方法として、ArcGIS では Maplex ラベル エンジンがあります。下図のように、標準ラベル エンジンでは簡易的にテキストの配置設定しかできませんが、Maplex ラベル エンジンを利用すると、より高度で高品質なテキストの配置設定ができます。(ArcGIS 10.1 以降はエクステンションなしで利用できます)

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また、地図の縮尺に応じてラベルを表示、非表示する設定をすることで、よりわかりやすい地図表現をすることができます。

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ここからはラベルの設定方法についていくつか紹介します。

 

ラベルを改行する

ラベリングしたい属性情報が複数ある場合に、それらを適宜改行して表示することで読みやすい表現をすることができます。下図はその設定方法の一例と表記例です。

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 設定:[SEIREI] & [SIKUCHOSON] & vbnewline & [P_NUM] & “人“
上記設定内容は:(属性項目1)&(属性項目2) & (改行のコード) &(属性項目3)&(単位)

ラベルを縦書きにする

ラベリングする図形(ポリゴン・ラインなど)の形状によっては、横書きより縦書きに表記する方が、より見やすい場合があります。その際には ArcGIS の Maplex ラベル エンジンを使用することで、簡単に設定することができます。

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アノテーション

アノテーションを利用する際の主な理由として、「テキストの配置を手動で調整したい」「個々のテキストの表現を変えたい」「テキスト表示のパフォーマンスを向上させたい」などが挙げられます。そのため、ある特定のテキスト(ラベル)のみ表記を変えたい、ラベリングの設定では回避しきれないテキストの重なりを手動で移動したい、などの場合には効果的です。

<ラベル位置調整前>
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<ラベル位置個別調整後>
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ラベリングでは基本的な機能の標準ラベル エンジンと高度な配置設定などを可能にする Maplex ラベル エンジンがあり、用途に応じ使い分けることにより、最適なラベル付きの地図を作成することが可能です。
また、アノテーションを活用することにより、個別にサイズや色、表記位置などを編集でき、より見やすい注記表現を行うことができます。これらの機能を活用して、より洗練された美しい地図を作成できます。

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