トレーニング・イベント
イベント
開催レポート
第6回GISコミュニティフォーラムの各プログラムを、写真とともに振り返ります。
基調講演
基調講演は6月3日(木)、4日(金)の午前中に行われました。3日(木)の講演では開催テーマである、GIS: Designing Our Futureの意味合いを、設計科学の観点から福井ESRIジャパンユーザ会会長が解説した後、酪農学園大学、金子教授より、環境保全活動にGISとリモートセンシングを地球規模からある特定の地域まで幅広く柔軟に活用する試みが紹介されました。米国ESRI社、セールスディレクター、Christopher Cappelli氏の講演では、企業活動における、課題解決のための地理学的なアプローチの重要性が、資源管理、計画と分析、現場の作業、情報の分析、相互連携の側面から解説されました。4日(金)の講演では、ソフトバンクモバイル株式会社、設備エンジニアリング本部、エリア情報企画部部長柴山氏より、屋外業務におけるGISを活用した業務の効率化、及び将来における業務の未来像、そしてGISやITインフラのあり方など多彩なトピックスが紹介されました。科学警察研究所、犯罪行動科学部長、原田氏からは、メディアに取り上げられるような大きな犯罪のみならず、膨大な件数に及ぶ陰に隠れた犯罪をいかにGISと地域の活動を用いて抑止するのか、その取り組みが紹介されました。最後に、米国ESRI社、Myles Sutherland氏から、ESRIのモバイルソリューションの全体像と、注目のモバイルGISアプリケーション、ArcGIS for iPhone*が紹介されました。両日とも講演会場は満席となり、参加者の皆様は興味しきりの様子でした。(*国内サポート検討中)
福井 弘道 氏 | 金子 正美 氏 | Christopher Cappelli 氏 |
柴山 和久 氏 | 原田 豊 氏 | Myles Sutherland 氏 |
懇親会
懇親会参加者の皆様が各展示を見て回りながらご飲食・ご歓談できるように展示会場内で行われました。200人を超える参加者同士により、各コーナで人の輪ができ、GISコミュニティの着実な発展を実感させる懇親会となりました。 また、恒例のマップギャラリーの表彰も行われ、上位5位までの発表と表彰式も行われました。
山岸 宏光 氏 | 金子 正美 氏 | 懇親会会場 | 懇親会会場 |
マップギャラリー表彰 エックス都市研究所 ほか |
マップギャラリー表彰 筑波大学 |
マップギャラリー表彰 新潟市 |
マップギャラリー表彰 防災科学技術研究所 |
マップギャラリー表彰 東京農業大学 |
事例発表
今年も様々な分野から事例発表が行われました。二日間に分けて発表された事例は身近な社会問題から環境・防災分野までどれも興味深い発表でした。終了後は、質疑応答が活発に行われ、ユーザ同士の交流も図れました。
事例発表会場 |
ソリューションワークショップ
自治体プレナリーセッション
今回の自治体プレナリーセッションは2部構成。どちらも現場からの生の声を反映させた実践的な内容となりご好評いただきました。前半「第4回自治体ワークショップ」では、GIS先進自治体の方々による発表や討論を通して自治体GIS発展のための課題や解決策を共有しました。後半の「災害ワークショップ」では京都大学の浦川助教が災害時にGISで住民の早期生活再建を可能にする支援システムについてご講演されました。
環境GISユーザ グループ ミーティング
このグループ ミーティングは、環境問題に関心のある有志によって企画されたものです。蓋を開ければ満員御礼で立ち見が出るほどでした。「空から環境を捉える」をテーマに生物多様性の保全とのことで、休耕田の再生にリモートセンシングでモニタリングすることや、小型ラジコンヘリによる高解像度画像の撮影(発着の実演つき!)、ALOSのレーダ画像を用いて雨季のアマゾンの違法伐採を観測する発表がありました。またArcGIS10では画像処理の機能を拡張しており、ESRIジャパン社員によるLandsat画像によるNDVIの経年変化を見せる発表もありました。
戦略決断のためのビジネスGIS
ワークショップ当日にリリースとなったエリアマーケティングソリューション製品であるESRI Business Analystについて、ESRIジャパンによる詳しい製品説明の後、さっそくビジネスアナリストを使ったマーケティング事例を株式会社JPSの平下治氏に講演していただきました。また米国ESRIからMyles Sutherland氏が、今話題のiPhone、およびMobile GIS全般に関する今後のESRIの方向性に関しての講演が行われました。
地理空間情報流通を支援する最新テクノロジセミナー
本セミナーでは、日本スペースイメージング株式会社 小木曽様より「衛星画像検索サービスISS(Image Search Service)と将来像」についてご講演いただきました。ESRIジャパンからは地理空間情報流通に役立つ各種テクノロジの紹介、並びにそれらの技術を活用したWeb配信システムのデモンストレーションを行いました。セミナー後には多くの参加者からESRIの地理空間情報流通ソリューションに関するご照会をいただきました。
第7回防衛プレナリーセッション
米国ESRI社グローバル防衛事業開発部長のJohn Day氏を招き、防衛・インテリジェンス関連のお客様向けに、欧米でのGIS活用法をご紹介いたしました。また、インテリジェンスの配信・共有を目的とした、WebGISデモンストレーションを行いました。
GISの可能性 ~スマートグリッド&新エネルギー~
今年から初めて設けた本ワークショップは、外部からの識者を招いてご発表頂きました。低炭素社会へ向けてGISがどのように活躍できるか、様々な視点を持つことが出来たワークショップだったのではないかと思います。約100名の参加者の聞く姿も真剣そのもので、新エネルギー分野に対する興味の高さが感じられました。
戦略決断のための ビジネスGIS |
環境GISユーザ グループ ミーティング |
建設コンサルタント 業界でのGIS活用 |
自治体プレナリー |
スマートグリッド &新エネルギー |
地理空間情報流通 | 防衛プレナリー |
テクニカルワークショップ
テクニカルワークショップでは、導入をご検討の方から上級ユーザ向けの方まで幅広いユーザの方を対象に、ESRI製品の多岐に渡るテクノロジを紹介した計28のセッションを開催しました。
中でも今回は ArcGIS 10 の初公開ということもあり、ArcGIS 10 の関連セッションにはたくさんの方にご来場頂き、大変盛況したものとなりました。
テクニカルワークショップ会場 |
体験コーナー
ArcViewでのデータ加工とSpatial Analystでの解析という2コースを実施し、どちらも満席以上の盛況ぶりでした。「業務で利用するヒントになった」「GISのイメージが湧いた」などのご意見をいただき、初心者、経験者を問わず満足していただけたようです。
体験コーナー会場 |
展示会場
スポンサー展示では、全34社による様々なGISソリューション及び周辺機器の紹介が行われました。会期中、展示会場内は常に盛況で、参加者はそれぞれの興味あるブースでの情報収集を行っておられました。
学校・研究機関・NPO展示では、全12団体による、ESRIジャパン製品を利用した研究成果や活動内容の紹介が行われ、各ブースで終日、参加者との活発な意見交換が行われました。
展示会場 |
学校・研究機関 ・NPO展示 |
マップギャラリー |
ESRIジャパン製品展示
製品展示ブースでは、ArcGIS 10の紹介を中心に、テクニカルワークショップで紹介した機能やデモンストレーションを、各製品担当者が足を運んで頂いたお客様に説明しました。
特にArcGIS 10で大きく強化された3Dや編集・検索機能、イメージ機能、そしてクラウドGISには、非常に多くのお客様が関心を持ち、製品担当者に質問する姿も多く見られ、ArcGIS 10への関心の高さを感じることができました。
また、大型モニタを用いて、ArcGIS 10の新機能と話題のクラウドGISが展示ブース横のデモンストレーションエリアで紹介されました。1テーマ15分で新機能が紹介されるとあって、ブースを取り囲むように多くの方が集まり説明に耳を傾けていました。
ESRIジャパン製品展示会場 | デモンストレーション |
ソリューション展示
ESRIジャパンの5つのソリューション(地理空間情報流通、自治体・防災、ビジネス、教育、防衛)によるデモンストレーションを中心とした展示では、各ブースとも参加者が熱心に説明を聞いたり、活発な質疑応答が終日行われました。また、京都大学をはじめとした研究チームによって開発された大規模災害時の生活再建支援システムのパネル展示も行われました。
ESRIジャパンソリューション展示会場 | 生活再建支援システム パネル展示 |