最近、在宅になり通勤時に本を読まなくなりました。
これではいけないと思い月に 2 冊は本を読もうと決めたものの何を読めばよいか悩み、ランダムで本を選ぶルールにしました。
やり方は、ランダムに 3 桁の数字をだし、それを基に図書館でその数字のラベルの本を借りてくるという方法です。
これだと読むジャンルが偏らず、幅広いカテゴリーの本を読めます。
そこで出会った一冊の本がこちら。
川崎 健 著
イワシと気候変動ー漁業の未来を考える(岩波新書)
2009 年
ISBN978-4-00-43119-8
本書は、イワシの漁獲量が減ったのは、これまで乱獲のせいであると考えられてきたが、それは、数十年スケールで発生するグローバルな海洋生物の変動現象が原因であると様々なデータをもとに関連付けている。
レジームシフトで海水温の変化など大規模な地球環境の変化が起こり、それによりプランクトンの減少や種の変化が起こったことで、そもそものイワシの個数が減少していった、という内容でです。
本書を読む前は、イワシの漁獲量の減少は水揚げ量の大幅減少で、日本近郊で獲れる漁獲量が減少していることや、台湾や中国、韓国など 日本より南側に位置する国の漁獲量が増加傾向にあり、日本が確保できる漁獲量が減少している事が原因であると思っていたが、本書を読むにあたり、イワシの漁獲量の減少の要因には、レジームシフトも関係していることが分かった。
食と気候変動…身近なところから色々と考えさせられる 1 冊でした。
では、どうすれば!?と言ったところにはまだ答えを導きだせていませんが SDGs の「13 気候変動に具体的な対策を」「14 海の豊かさを守ろう」にも繋がっていくのだと思いました。
思いもよらなかった 1 冊の本の出会いで、さらに知見を広げていこうと思いました。
今回の教育 GIS 便りを書くにあたって、どのように GIS に反映させるようかと考えた際に、レジームシフトのデータを地図で表現するのは難しいので ArcGIS Insights を使って漁獲量を表現してみました。
◇ イワシの漁獲量
※表示に少し時間がかかります。
※ArcGIS Insightsは、ArcGIS アカデミックパックのライセンスに含まれます。
5 月から 6 月の梅雨頃が、真イワシの旬です。
脂ののった真イワシをぜひ味わってみてください。
【参考文献】
① 変換ツール(国内データ)は、ArcGIS リソース集からダウンロードできます。
これまで、サポートページで提供していた本ツールですが、ArcGIS リソース集からログイン不要で、どなたでもダウンロード/インストールできます。
ArcGIS リソース集:アドインツール
※変換ツール:
日本の各種団体で規定・提供されている仕様のデータを ArcGIS Pro で利用できる 変換ツールとなります。
② ArcGIS API for JavaScript によるデータのアニメーション化 ArcGIS 開発者コミュニティに掲載された記事です。
アニメーションを作成することで、ジオメトリや属性の変化に伴うデータのパターンを見つけたり、可視化したりするのに便利です。
サンプルコードも記載してあるのでぜひ試してみてください。
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第 42 回 米国Esri ユーザー会
2022 年 7 月 11 日 ~ 15 日
サンディエゴ国際会議場 & オンライン
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2022 年 7 月 11 日(月)~ 15 日(金)、世界最大の GIS イベント「Esriユーザー会」が 3 年ぶりに米国カリフォルニア州サンディエゴ市にて開催されます。
本年は、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑みて、サンディエゴ国際会議場(米国カリフォルニア州サンディエゴ市)での現地参加とオンライン参加によるハイブリッド形式での開催となります。
詳細はこちら
開催に伴い、マップギャラリーとプレナリー用画像を募集しています。
マップギャラリーは、オンラインの参加でも可能です。
詳細はこちら
申込締切:2022 年 6 月 10 日(金) 現地時間
プレナリー用画像提供
詳細はこちら
申込締切:2022 年 6 月 2 日(木) 現地時間
ArcGIS アカデミックパックおよび ArcGIS アカデミックパックプレミアムユーザーは、米国Esri ユーザー会に無償で参加できます。
オンラインでの参加登録方法は、来月号でお知らせします。
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第 19 回 GIS コミニティフォーラム オンライン
マップギャラリー作品集
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先日、オンラインで開催された GIS コミニティフォーラムにてユーザーが作成したマップやストーリーマップを公開しています。
どの作品も素晴らしく、色使いや表現方法など今後の主題図作成にも参考になると思います。
是非ご覧ください。
詳細はこちら
2023 年に開催される第 20 回 GIS コミニティフォーラムもマップギャラリーを募集しますので、是非皆さんも来年ご応募してみてください。