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NEXCO西日本タブレットシステムの開発

西日本高速道路株式会社 / 西日本高速道路エンジニアリング関西株式会社 / 西日本高速道路エンジニアリング九州株式会社

 

「現場へはこれ 1 台」持ち出せば業務が行えるプロフェッショナルツールの構築

概要

西日本高速道路株式会社(以下、NEXCO 西日本)は近畿から沖縄まで西日本エリアを事業範囲とし、27 社のグループ会社と共に生活・経済活動に欠かせない重要インフラである高速道路の機能・サービスを間断なく提供している。
NEXCO 西日本は高速道路インフラを支えるための保全点検や補修・清掃など維持作業の生産性を向上させるための現場業務支援ツールとなるタブレットシステムを開発した。
本システムの開発に当たっては NEXCO 西日本グループ会社の西日本高速道路エンジニアリング関西株式会社と、西日本高速道路エンジニアリング九州株式会社(以下、NEXCO エンジニアリング九州)が共同で開発した。

課題

NEXCO 西日本は 3,500km 以上に及ぶ高速道路を維持・管理の対象としており、管理用の平面図の整備や橋梁・トンネル等の道路構造物の情報についてはデータベース化を行っている。また基本点検、詳細点検といった点検情報や補修工事のような工事履歴情報など高速道路を維持するための日々の業務内容についてもデータベース化し管理をしてきた。
しかし、グループ会社ごとに独立した現場システムやアプリが存在し、業務単位で動作環境や機材が異なることで、既存の設備や点検データベースとの連携が不完全といった課題が想定された。そこで道路事業に関わる NEXCO 西日本グループ全体で利用可能な統一的な現場ツールの開発が求められた。
NEXCO 西日本は、自社で利用するタブレットシステムの開発に合わせて、グループ会社の各種業務にも対応できる現場業務の革新ツールとして本システムの開発をスタートした。

高速道路を維持する様々な現場業務
高速道路を維持する様々な現場業務

ArcGIS 活用の経緯

多様な現場業務に対応できるツールには、位置図や平面図といった現場図面(地図)の確認や、距離標(キロポスト)によって管理される各種データの図面上への展開と地図上での重ね合わせといった GIS 特有の機能が求められることが多い。
蓄積された現場業務の結果(データベース)は、災害時などの突発的な対応や他業務での利用に柔軟かつ簡便に対応できるような仕組みが求められる。
また、システムは様々な現場業務を対象とするため、将来に渡ってハードウェアや OS などの環境変化に対応できることや既存のデータベースシステムとも連携できる柔軟性・拡張性も必要とされる。
これらの要件を基本的な機能として満たしており、これまでも NEXCO エンジニアリング九州で開発・利用してきた現場業務支援ツール(eQ 野帳)にて採用された実績のある ArcGIS が本システムにおける地理情報対応の核として選定された。

課題解決手法

本システムは次のような方向性をもって開発されている。

本システムは、地図や位置情報と連動した各種機能がタブレット上で利用できるアプリ基盤と、図面管理や点検補修といった各種データベースを管理する外部システムと連携するためのタブレット共通基盤サーバーから構成される。
現場利用されるアプリ基盤は ArcGIS Runtime で構築した。基本的な機能として、位置情報付きの写真を撮影するカメラ機能、指定したエリアに入るとメッセージを表示するアラート機能、目的地の位置を図面上で指し示すナビゲーション機能、橋梁名等の道路構造物といった目標物を絞り込み検索できる地図検索機能などを備える。
タブレット共通基盤サーバーは ArcGIS Enterprise を利用した。既存の図面管理システムなど外部データベースから業務に必要なデータを取り出し、タブレット PC に取り込むための機能など、ポータルとして必要な各種の機能を備えている。

トップ画面
トップ画面

画面イメージ
画面イメージ

効果

本システムは2020 年(令和 2 年)10 月より 試行導入を始めた。グループ会社全体で 利用できる基本機能と、各業務に特化して 現場業務を支援する業務専用アプリ機能 が搭載されている。
期待される導入効果は、次のようなものが 考えられる。

タブレット共通基盤ライブラリのイメージ
タブレット共通基盤ライブラリのイメージ

今後の展望

今後はニーズの大きな業務から順次、共 通基盤上で動作する個別業務向けのアプ リ開発を行っていく。今後の開発ターゲッ トとなっている業務は次の通りである。

また、タブレット共通基盤サーバーについても、日常点検などのデータや写真情報から帳票を作成する帳票出力機能などの機能追加や、システム連携機能の拡充が実施される予定となっている。

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掲載日

  • 2021年1月6日

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