今年も残すところあとわずかになりました。
毎年同じことを言っているような気もしますが、1年が本当にあっという間に
過ぎてしまう感覚です。
子どもの頃の「あと何日寝ると…」というワクワク感が懐かしい一方で、
大人になると時間の流れがどんどん加速しているような不思議な感覚を覚えます。
物理的な時間は変わらないのに、感覚的な時間を考えるのは面白いです。
さて、今年も「GIS をいかにわかりやすく、楽しく教えるか」を
モットーに多くのイベントや授業を実施してきました。
その中で特に力を入れたのが「GIS カード」です。
これまで、GISカードの実践だけで終わらせていた内容を、
今年はカード実践後にArcGIS ProやArcGIS Onlineでの操作ステップを追加し、
学習の幅を広げました。
GIS は課題解決のための強力なツールですが、授業では「課題を見つける」ことや
「仮説を立てて、データ収集・分析し、意思決定をする」プロセスが難しい場合があります。
そこで、GIS カードのミッションを深堀りし、それを GIS で解析する一連の流れを
取り入れることで、初心者の方でもスムーズに取り組めるように工夫しました。
例えば、GIS カードミッションの 1 つである
「都市部における待機児童問題の対策として保育施設を新たにつくろう」
という課題を考えてみましょう。
カードの答え
– 鉄道(駅・路線)
– バス停留所・ルート
– 年少人口メッシュ
– 保育施設の分布
解説:年少人口に対して既存の保育施設が不足している地域に、
多くの待機児童が存在しており、
駅やバス停留所の周辺に設置することで児童の送迎もスムーズに行うことができる
さらに、これらの内容でグループディスカッションを行うと、 次のようなデータも役立つのではという意見が出てきました:
近隣の小学校の位置
– 交通事故情報
– 公園の場所の把握
これらを基に、仮説を立てて GIS で現状を把握し、解析を行います。
たとえば、
仮説: 都市部の保育施設が不足しているため、新たに施設を作る必要がある。
現状把握: 保育施設の分布と年少人口の確認。
解析: 年少人口が多くて保育所から遠い場所の選定、
駅やバス停から 300m 範囲で候補地を特定。
このような一連のプロセスを学ぶことで、GIS の使い方だけでなく、課題解決の考え方も身につけられます。
詳細は以下の資料も参考にしてください:
「待機児童問題を考える」(GIS Day in 北海道講習会テキスト)
https://ej.maps.arcgis.com/home/item.html?id=aeea178ca7de499c82c8406ab1b24361
このアプローチにより、GIS の基本的な使い方を楽しく学びながら、
わかりやすく実践的な結果を得ることができます。
引き続き GIS を理解する一連の流れとして
各ミッションでGIS解析の教材を広げていける活動を実施できたらと考えています。
そして、来年 2025 年は、蛇年!蛇といえば Python ですね。
例年 有言実行ができない「Python×GIS」の教材も考えてみようかな…
とアイデアだけは今年のうちに出しておこうと思います(笑)
来年も皆様にとって役立つ情報や教材をお届けできるように引き続き頑張ってまいります。
どうぞ良いお年をお迎えください。
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