「GIS とは何か?」「GIS を使うとどのようなことができるか?」「GIS を使うメリットは?」といった題材で説明する際、1854 年にロンドンで大流行したコレラの原因を、医師のジョン・スノー(John Snow)が空間分析によって突き止めたコレラマップを紹介する機会が多いです。
現在、最初の発症地とされている中国での患者数は減りつつあるものの欧米で猛威を振るう新型コロナウイルス。ジョンズ・ホプキンズ大学やジャッグジャパン株式会社作成の Web マップをチェックし感染状況を確認するのが日課になりつつあります。これらは各国・地域での感染拡大の様子をモニタリングするためのマップで、原因分析とは別の活用法ですが、改めてジョン・スノー医師の偉大さを実感しました。
これ以外にも WHO (世界保健機関)や大学、自治体、企業などが作成した感染マップを目にする機会が増えました。地図で可視化することにより、瞬時にどれくらいの規模でどこに感染者がいるかわかるようになりました。しかしながら表現方法はさまざまで、例えば、WHO が提供している「Novel Coronavirus(COVID-19) Situation」では、各国の感染者数が国の中心部に記載されており、全世界の状況を把握するには適していますが、地域別の詳細の傾向を把握できません。
同じデータを使っても表現方法はさまざまです。
マップで表現する際に、その目的や用途によってどのようなマップがよいのか?どう表現すればよいのか?正解がない世界だと考えています。
コロプレスマップ(階級区分図)を例に挙げると、ポリゴン毎に各属性値で色分けしましたが、属性の色分けよりもポリゴンの面積の大きいところが目立ってしまい、テーマによっては悪い印象を与える場合もあります。
今回は、新型コロナウイルスのマップを紹介しているサイトや Web 記事を参考に、「よりよい地図表現」を選択できるように作成してみました。どの表現が見る人に誤解を与えないか、複数のマップを作成して、表現、感性を培っていきたいものです。
◆参考資料
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◇過去に受賞された方の体験記はこちら
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