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交通死亡事故発生地点をヒートマップで見える化

米国クレアモント大学院大学

 

米国では、毎年 1,000件以上の交通死亡事故が起きており、交通安全の推進が公共安全上の切迫した課題となっている。しかしながら、この危機的な状況を示す統計はあまり注目されておらず、クレアモント大学大学院 ( Claremont Graduate University ) の SISAT ( School of Information System and Technology ) の Tom Horan 氏によると、交通死亡事故に関する地理情報はほとんど活かされていないという。

ArcGIS API for Flexを利用して構築されており、可視化された統計データと、分析機能を搭載している。このヒートマップは、どこで死傷事故が集中して発生しているのかを示している。

未成年者の死亡要因で 1番多いのは自動車事故である。この問題を調査するために、Horan 氏は簡単な操作で全米からアクセス可能な交通死亡事故統計ウェブサイトを作成するプロジェクトを立ち上げた。

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SafeRoadMapsのウェブサイト

SafeRoadMaps のウェブサイトは、ArcGIS API for Flex を利用して構築されており、可視化された統計データと、分析機能を搭載している。このヒートマップは、どこで死傷事故が集中して発生しているのかを示している。

 

SISAT のメンバーである Brian N. Hilton 氏により開発された SafeRoadMaps は、地域レベルでの自動車による死傷事故情報を相互的に提供している。利用者が当ウェブサイト上で郵便番号を入力すると、州のジオデータベースから死亡事故に関する情報が表示される。利用されているデータは、死傷分析報告システム ( FARS ) で使われている米国道路交通安全局の 2001年から 2010年のデータである。死傷分析報告システムには、自動車のタイプ、事故に巻き込まれた被害者の情報など、それぞれの事故の特徴に関連する 100件以上の項目を含む、全米の全ての自動車死傷事故のデータが格納されている。SafeRoadMaps の利用を通して、ユーザは自動車事故に関連する様々なデータを閲覧することができる。例えば、いつ、どこで、どの様に事故が発生したか、そして、誰が、どの様に事故に巻き込まれたか、アルコールやその他の外部的要因は存在するかなどである。

SafeRoadMaps は、2008年に公開されてから今日までに約 1,200万件におよぶ様々なユーザ層からアクセスがあり、空間データベースとしての機能の拡張が行われている。機能の拡張にともない、増加傾向にある様々なデータソースの統合、複雑な空間クエリの実施、高度なジオプロセッシング、そして効率的なマップタイルの作成を行うため、ArcGIS for Server が使用された。さらに、ArcGIS Viewer for Flexを利用することで、これまで時間を要したインターフェースの構築が簡単にできるようになった。 

SafeRoadMaps は、空間データ、交通政策の制定情報、可視化されたドライバーの行動データを統合したものだ。2009年に公開されたバージョン2には、ヒートマップ機能が追加され、全米の交通死亡事故の空間的密度が閲覧できるようになり、地方と都市部の死傷事故が起きた上位100のホットスポットを検索できるようになった。2010年の更新では、更に利用し易いインターフェースになり、全ての年のジオリファレンス情報が格納された。また、ホットスポット分析機能では、都市部と地方、そして、夏季とそれ以外の季節の観点から分析できるように拡張された。 2012年に公開された最新のバージョンでは、政府が推進する 「Data.Gov/Safety」のイベントにも協力した。

SafeRoadMaps は、SISAT と University of Minnesota の National Center for Excellence in Rural Safety ( CERS ) との複数年に渡るプロジェクトである。このアプリケーションは、交通安全の問題と、国家の公共安全政策上の課題を伝えるための重要なツールとして利用されている。

ロンドンのコレラ発生の原因は、研究者の John Snow 氏が原因を地図化したことで、街の特定のウォータポンプが元々の原因であることが判明したが、SafeRoadMaps のプロジェクトで追求されているのは、このロンドンの例と同様な問題の可視化により、人々が問題を理解し、公共の安全が向上することである。

 


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掲載日

  • 2013年5月14日

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