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新しい情報基盤としてのGISを活かした先端的教育と情報発信

立命館大学 衣笠キャンパス

 

高度なGIS 教育プログラムを通してGISの普及、スペシャリストの輩出に貢献する

日本国内においてGISはあらゆる場面で活用され、その重要度はますます増している。社会におけるGIS技術者のニーズが高まる中、立命館大学は日本最高峰のGIS教育プログラムを通して、GISの普及とGISスペシャリストの輩出に努めている。

高度なGIS教育を実現する基盤

立命館大学文学部地理学教室では、学部教育を受ける学生が、1回生では地域情報学、地域分析学、2回生では地域情報処理学、地図情報学といった授業を通してGISの知識と操作を系統的に学習していく。

標準カリキュラムにGIS授業を導入する数少ない大学の一つである、立命館大学のGIS教育を支える基盤は高度なIT環境の整備にある(2003年度私立大学情報環境白書「教育の情報環境ランキング」第1位)。

衣笠、びわこ・くさつの両キャンパスを結ぶ立命館大学の学内ネットワーク上には約3,500台ものPCが接続され、情報教育に活用されている。IT環境の整備は全学で一元化されており、演習室やオープン施設など学内のあらゆる端末に同一のソフトウェア環境を提供できる。

2002年度からはArcGIS全学サイトライセンスを導入し、Word, Excelと同様に、ArcGISを学内のあらゆる端末から利用できる環境を整えた。

誰でも・いつでも利用できるGIS環境の整備により、立命館大学にはGISを当たり前のツールとして受け入れ、さらに高度な専門教育・研究を進めていくための土壌が着実に育まれている。

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GISスペシャリストの育成

国際的な高度専門職に対する社会のニーズにこたえ、また研究者が学際的な視野を広めるための手段として、立命館大学では「大学院国際先端プログラム」を実施している。このプログラムは、世界の最先端で研究・教育あるいは社会実践において顕著な実績を有する方々を客員教授として招聘して授業を行うもので、GISに関するコースも97年より毎年開講されている。

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2004年は地理情報科学コースとして、ハーバード大学のカール・スタイニッツ教授による景観GISをはじめ、海外の先端的な研究者による防災GIS、リモートセンシングなどの4つの講義が開かれた。講義はワークショップ形式で進められ、GIS処理を活用した研究手法を学んでいく。

カール・スタイニッツ教授の「GISによる景観プランニング」コースでは、受講者はいくつかのチームに分かれ、現実の地域をターゲットとした開発プランを策定・発表し、各プランについての評価を行った。

プログラムは学生だけでなく、GISをより高度に学びたい社会人も受講できる。洗練された指導法による実践的な講義は、GISスペシャリストの育成に一役かっている。

GIS Day in 関西

地域社会へのGIS普及を念頭においた、GIS教育のあり方・今後の展開を模索する目的で立命館大学では人文地理学会・地理情報システム学会共催の『GIS Day in 関西』ワークショップを2002年より毎年開催している。教育機関だけでなく自治体や民間企業も参加し、組織を超えた地域コミュニティの交流の場として活用されている。

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GIS Day in 関西のようす
組織を超えたGIS教育のコミュニティ
交流の場として活用されている。

ワークショップは、各分野でGISの普及に努める方々の講演を中心としたGIS教育セミナーと、ArcGISを実際に操作しながらGISに慣れ親しむGIS体験学習から構成される。

GIS体験学習コースは、生徒向け、教師向け、そして実践的なGIS操作を学ぶコースと三つのコースから構成され、毎年多くの参加者から好評を頂いている。2004年は約200名がGIS体験学習を受講した。これは立命館大学が整備するGIS教育環境の特色を生かした好例の一つである。

教育分野を主目的としたコースでは学校の授業にGISを活用したい教師だけでなく、中学生・高校生の参加者がGISを操作し、学習するという特色もある。GISを当たり前のツールとして活用する世代は着実に育ちつつある。

 

統計情報システム

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統計情報の地図表現の一例
統計情報は、様々な社会的活動を定量的に
把握するための重要な指標となる。

インターネットを利用したWebGISの登場で、地理的な情報の公開と、研究・民間分野における二次的なデータ利用の可能性が大きく期待されている。

統計情報をGISと連携させることで得られる結果は、研究・行政・民間分野において、その有用性が十分認識されているものの、データ処理の難しさなどから、幅広く利用されているとは言いがたい状況である。

統計情報の地図表現の一例
統計情報は、様々な社会的活動を定量的に
把握するための重要な指標となる。

立命館大学の文学部地理学専攻教室では、東京大学空間情報科学研究センターと連携しながら、学内・学外における協力研究者間での利用を目的とした統計情報公開データベースの構築・整備を行っている。
 
インタラクティブなWebアプリケーションによる任意の統計情報属性値の取得を目的として、RDBMSに格納された統計情報と空間データがArcSDEによって管理され、ArcIMSによってWeb上でのインタフェースが構築されている。

GIS教育体系の確立

ArcGISサイトライセンスの導入により実現される柔軟な運用システムは、GISの基礎・専門教育のみならず、社会人教育や学外研究者・組織との交流・連携にも活用されている。
 
GIS技術者の社会的需要が大きくなる中、大学教育におけるGIS教育の重要性はますます高まると予想される。立命館大学は先進的なIT設備投資体制を背景に、高度なGIS教育体系を確立させた。

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掲載日

  • 2005年1月1日

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