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「災害対応自販機 × Pokémon GO」がもたらす社会貢献

株式会社伊藤園

 

会社紹介

株式会社伊藤園

株式会社 伊藤園はお客様に健康で豊かな生活の提案を行うことを目指し、「茶葉関連事業」「飲料関連事業」を中心に展開している。 「茶葉関連事業」では、リーフ商品をはじめ、ティーバッグ、インスタント商品の開発、原料の仕入れ、加工、包装、販売までを手掛け、「飲料関連事業」では、茶系飲料で No.1 の販売量を誇る「お~いお茶」をはじめ、各種飲料の商品開発、原料の仕入れ、加工、包装、販売までを手掛けている。

飲料市場を取り巻く環境

飲料市場の販売動向(飲料総研調べ)はここ 10 年で飲料市場が 14.5% 増加したことに対し、自販機チャネルは 10.7% 減少しており、他社との設置競争など自動販売機ビジネスを取り巻く環境は厳しさを増している。
競争が激化し、差別化を図る必要性が高まっている状況で伊藤園が力を入れているのが、自然災害時に支援物資として飲料の搬出が可能な「災害対応自販機」だ。

災害対応自動販売機

「災害対応自動販売機」とは、自然災害や緊急事態が発生し停電になった場合に、キー操作や専用ハンドルを回すことによって自動販売機に必要な電力を供給し、飲料製品を被災者などに無償提供する事ができる自動販売機だ。伊藤園は、2011 年より本格的に導入を開始し、企業や学校、病院などの公共施設を中心に設置を推進している。

災害対応自動販売機 × Pokémon GO

この災害対応自販機の認知を高めていく活動の一つとして、伊藤園では Pokémon GO とのコラボレーションにより、一部の災害対応自販機を Pokémon GO アプリ内のポケストップ・ジムとして登場させている。
アプリの利用により発見した災害対応自販機は、周辺を休憩場所として使ってもらえるように配慮されており、より便利で快適な「Pokémon GO」体験が災害対応自販機の場所認知につながっている。
災害対応自動販売機 × Pokémon GO の企画は、2019 年 3 月 4 日 ~ 3 月 29 日に開催したイベント(Pokémon GO SPECIAL WEEKEND)での発表で相当な盛り上がりが見込まれていたため、一般ユーザー向けに災害対応自販機の大まかな位置を ArcGIS Online で公開することにした。
ArcGIS Online 導入の決め手となったのは、短期間でアプリ構築が可能なことと、ユーザーの閲覧数に応じて費用が増加する従量課金制ではない点などが挙げられる。

伊藤園にとって、災害対応自販機の位置をマップで公開するのは初めての取り組みだったにもかかわらず、期間中には多くのアクセスをいただき、ユーザーからは、「災害対応自販機の存在に気付き、付近の設置場所を調べる機会になった」、「災害時にお世話になるかもしれず、場所が確認できた」など、ご好評をいただいた。

災害対応自販機の位置をマップで公開

今後の展望

世界有数の自然災害大国と呼ばれる日本においては、公共機関のみならず、民間企業にも社会への貢献が求められている。災害対応自販機の役割は非常に大きく、「災害対応自販機の価値をもっと伝えていかなければならない。そして、この活動が災害対応の一助となるべく、社会に貢献していきたい」と同社自販機部の西グループリーダーは語る。

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掲載日

  • 2020年6月22日