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お客様の住環境に最適な損害保険の提案を目指して

損害保険ジャパン日本興亜株式会社

 

お客様の地域の災害リスクを可視化した
「THE すまいのハザードマップ」を構築

概要

損害保険ジャパン日本興亜株式会社(以下、損保ジャパン日本興亜)は、SOMPO ホールディングスグループの中核会社で国内損害保険事業を担っており、自動車保険 や火災保険をメインとした各種商品・サー ビスを提供している。同社の損害保険商品を取り扱う代理店は 5 万 3 千店を超え、国内最大級の販売ネットワークを持つ。

近年、日本列島では大規模な自然災害が増加傾向にあり、一般消費者の自然災害に対する関心が高まっている中、同社は、自然災害を補償する損害保険商品への理解浸透と、お客様に最適な補償を選択いただくための災害リスク情報の提供を目的に、ArcGIS を活用した「THE すまいのハ ザードマップ」を開発した。
「THE すまいのハザードマップ」は、公的機関等から入手した各種ハザード情報と、同社の保険金支払いデータ等をデジタル技術によって一元化したオリジナルの Web アプリケーションであり、2018 年(平成 30 年)4 月から代理店向けに運用を開始している。

課題

熊本地震での建物被害
熊本地震での建物被害

「THE すまいのハザードマップ」開発当初、日本列島は東北地方太平洋沖地震や熊本地震等の相次ぐ大地震に見舞われており、さらに、台風やゲリラ豪雨等、異常気象による自然災害の増加により、日本国民の自然災害に対する意識や関心が高まりつつあった。一方で、国や自治体等の公的機関が一般向けに提供し活用を勧めているハザードマップは、「名前は知っているが見たことはない」という人も依然として多く、大多数の人が自宅周辺の災害リスクを把握していない実態があった。同様に、自然災害時の経済的な備えとして大きな役割を担うのが損害保険(火災保険・地震保険等)であるが、一般消費者にとっては馴染みが薄く、より身近に感じていただくことが保険会社の使命であると考えていた。
そこで、お客様自身がすまいを取り巻く災害リスクを把握することで、納得感をもって損害保険商品の補償をお選びいただくことができるツールの検討が開始された。

ArcGIS の活用

同社では、従来より交通事故の発生場所を俯瞰的に把握するため、ArcGIS を活用してマップによる可視化を行っていた。そのため、各種ハザード情報と同社が蓄積してきた災害の保険金支払いデータをマップ上で統合する発想に至るのには時間はかからなかった。

また、代理店が損害保険商品を提案する際のツールとして検討を進めていたことから、代理店のシステム環境に依存しない Web アプリケーションでの提供、かつタブレット等でお客様に提示しながら一緒に確認できる形態が理想であった。ArcGIS は、データの管理からアプリケーションの開発、閲覧までを同一のプラットフォームで実現が可能であり、これらの要望に合致したことから採用に至った。

課題解決手法

国や自治体等が公開するハザードマップは、災害ごとにマップが分かれていたり、自宅の住所を広域マップから読み取る必要があるなど、自宅周辺の複数の災害リスクをピンポイントで把握するには難易度が高いことが多い。そこで損保ジャパン日本興亜は、各種災害データを一元化し、さらに同社の保険金支払い実績データを統合することにより、想定リスクと実際の災害データを融合することを検討した。

搭載した主なデータは以下のとおり。

・各種ハザードデータ

地震、津波、浸水、土砂災害、台風、積雪、落雷等のデータを公的機関等から収集

・交通事故多発地点データ

同社が持つ交通事故データに含まれる住所情報をジオコーディングし、多発地点を抽出したデータを作成

・保険金支払いデータ

同社の保険金支払い実績データを自然災害の種類別に用意

これらのデータを ArcGIS Enterprise に取り込み、ArcGIS Online の背景地図上に重ねることで、Web アプリケーション「THE すまいのハザードマップ」を構築した。また、リスク度合いが一目でわかるよう、ビジュアルにも工夫を凝らした。リスクの高さを瞬時に判断できるようリスク度合いを「高」「中」「低」の 3 段階で表現し、段階によって色分けも行った。さらに、過去の自然災害で発生した実際の被害写真も表示することで、お客様が自然災害をよりイメージしやすい内容とした。
こうして構想から約 1 年の期間を経て、「THE すまいのハザードマップ」は、2018 年 4 月に全代理店向けに公開された。

地震発生リスクのマップ(左)と液状化リスクのマップ(右)
地震発生リスクのマップ(左)と液状化リスクのマップ(右)

効果

リリース前に一部の代理店向けに実施したトライアル版に関するアンケートでは、95% 以上から「お客様からの反応が良い」との回答を得た。お客様の住所入力のみで瞬時に複数の災害リスクを判定できることから、操作の簡易性も評価されている。

自然災害が続いた未曽有の年となり、代理店の情報提供に対する使命感とお客様の関心度合いがマッチした結果、利用状況を表すログイン数が 4 ヶ月で約 3 倍に急増した。お客様からも、「リスクの度合いや発生確率が数字で確認でき、この地域の危険性を実感することができた」、「被害の写真を見たことで説得力が増した」、「マップで説明を受けて、火災保険は火事のみの補償と思っていたが、様々な補償があることを知ることができた」といった声があり、「THE すまいのハザードマップ」によって損害保険商品への理解を深めるとともに、それ以上の価値・サービスを提供することにつながった。

今後の展望

今後は、各種災害リスクデータをさらに精緻化していくことや、搭載データの種類を増やすなど、提供情報の拡充によりさらなるサービス向上につなげることを検討している。

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掲載日

  • 2020年1月7日

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