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事例

ArcGIS をプラットフォームとして活用し、業務の効率化・コミュニケーションの円滑化・新しいデータの活用方法を発掘

新潟県 佐渡市

 

公開型と統合型のソリューションライセンスを導入し ArcGIS を基盤として地理情報とハザードマップをいつでも、どこでも、誰でもアクセス可能に

ArcGIS プラットフォームの特徴

  • 庁内の全分野の GIS データを一元管理
  • 公開型、統合型で情報をいつでも、どこでも、誰でもアクセス可能に

概要

佐渡市
佐渡市

新潟県西部に位置する佐渡島を市域とする佐渡市は、人口約 57,000 人の自治体である。島の南北に山が並び、中央に国中平野を挟む地形が特徴だ。島の大部分が国定公園や県立自然公園に指定されており、島の地形や地質をまるごと公園として楽しめる日本ジオパークに認定されている。また島内には金や銀を産出した鉱山が多数存在し、かつて日本の経済に多大な影響を及ぼした。現在、佐渡金銀山遺跡を中心として、世界文化遺産の登録を目指している。
デジタル地図の利用ニーズの高まりと、庁内各課に点在している市内全域の全分野の GIS データを一元管理したい要望が高まり、費用と機能の面から、ArcGIS 自治体ソリューションライセンスを導入した。
このライセンスを使用して PC のブラウザーやスマートフォンから閲覧できる 2 種類の Web アプリを公開している。全職員が ArcGIS 製品を利用できることや導入パートナー企業のブレス社による定期的な研修の実施で、新たな GIS データの作成やコミュニケーションの円滑化・業務の効率化の効果が見られた。

「佐渡市地理情報」Webアプリ
「佐渡市地理情報」Webアプリ

課題

GIS の利用開始は、2005 年にさかのぼる。2007 年に公開型 GIS として ArcGIS を導入して以来 ArcGIS 製品を利用している。長く利用する中で、近年普及しているスマートフォンに対応する地図を提供するニーズが高まった。また、紙地図のハザード マップは住民に配布しているが、観光客などハザード マップを持っていない方にも有事の際にすぐに最新情報を確認できる環境を提供したいという要望も出てきた。

佐渡市「ハザード マップ」Webアプリ
佐渡市「ハザード マップ」Web アプリ

ArcGIS 採用の理由

佐渡市は、Web を通じてあらゆる GIS データを共有し、さまざまなデバイスでいつでも、どこでも、誰でも閲覧できるプラットフォームとしての ArcGIS を全庁に導入した。ライセンスは、業務ソリューション単位で ArcGIS デスクトップやサーバー製品を無制限に使用できる ArcGIS 自治体ソリューションライセンスを使用した。
その他にも、庁内にすでに ArcGIS が導入されていたことや GIS 業界の標準であることも ArcGIS 採用の理由であった。

課題解決手法

庁内の PC から閲覧できる GIS データ:すべての GIS データが庁内の PC から閲覧・編集できる
庁内の PC から閲覧できる GIS データ:
すべての GIS データが庁内の PC から閲覧・編集できる

佐渡市が公開している Web アプリは「佐渡市地理情報」と「ハザード マップ」の 2 つである。これらの Web アプリで使用されているデータは、庁内に設置された GIS サーバーからアクセスできるデータベースに格納されている。以前は組織の再編に伴い GIS データの再構築が必要であったが、このデータベースに市全域のあらゆる分野のデータが一元管理されるようになった。
次に、市民に Web アプリの情報を公開するまでの流れを紹介する。まず、新しいデータは、庁内の ArcGIS プラットフォーム上にある GIS データベースに追加される。追加されたデータの更新は、ArcGIS Desktop を使い、庁内専用 GIS サーバーに公開する。また庁内向けの Web アプリもあり、高度な分析や集計等の GIS 機能を使用しない職員は、Web ブラウザーで手軽に閲覧できる。
データを更新すると、庁内の GIS データベースや、庁内で閲覧できる Web ブラウザーにもリアルタイムに更新が反映される。そして、庁内専用 GIS サーバーにあるデータを一般公開用 GIS サーバーにコピーし更新すると、一般公開用の GIS サーバー内のデータも最新のデータになり、住民が閲覧する Web アプリにも更新された情報を提供できる。ArcGIS プラットフォームを導入したことで、データを更新すると、誰でも最新の情報を閲覧できるようになった。
システム面の他にも、新潟県を中心に自治体への GIS の活用支援を多く行っている導入パートナー企業のブレス社が、毎年佐渡市職員向けに GIS 研修を実施している。ArcGIS Desktop の操作方法や業務に直結する手順書を提供し職員へのノウハウを継承している。

システム構成図
システム構成図

効果

公開した 2 つの Web アプリは、庁外からスマートフォン等のモバイル端末の Web ブラウザーで、現在地を中心に地図の閲覧が可能になった。これを利用し「ハザード マップ」で、標高が高い近くの避難所を視覚的に探すことができる。「佐渡市地理情報」 Web アプリを使用すると、島内に 400 以上ある文化財の位置と浸水想定区域や地すべり危険個所を重ね合わせ、どの文化財が被害に及ぶ可能性が高いかなどが分かる。Web アプリで表示される地図は庁内の Web ブラウザーでも閲覧できるので、職員が動的に地図を操作しながら位置を確認でき、業務でのコミュニケーションが円滑になった。
また、定期的な研修の実施により新たな利用方法を発掘することもできた。例えば、研修を受けた職員は、市が合併してから更新されていなかった防犯灯の台帳を GIS データ化し、属性を新たに追加できるようにした。別の職員はジオパークの看板の位置を地図上に可視化することを考案し、GIS データ化を試行している。さらに、その看板の位置に既存の GIS データである AED の位置情報を重ね合わせることで、観光客を案内中に有事があった場合に、どこの AED を利用すれば良いかを確認できるようにする案も現在検討されている。

左:防犯灯の GIS データ化 右:ジオパーク看板の可視化
左:防犯灯の GIS データ化右:ジオパーク看板の可視化

今後の展望

ソリューションライセンスを導入したばかりということもあり、庁内で自由に ArcGIS が利用可能であることが周知されていない。運用ルールを策定するとともに、引き続き研修を実施し、職員への周知や操作手順を広め手軽に位置情報にアクセスできる環境を整備していく。
また、災害の際に道路の通行止め情報をリアルタイムに更新し、ハザード マップに公開したいといった新しいニーズにも応えていくことを検討中である。

プロフィール


左から
総務課 倉内 学 氏
総務課 高野 凡子 氏
建設課 北嶋 裕行 氏
防災管財課 佐々木 美幸 氏



関連業種

関連製品

導入協力企業

組織名株式会社ブレス
住所新潟県新潟市中央区美咲町1-4-15
電話番号025-282-2600
Webを見る


資料

掲載日

  • 2018年1月18日

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