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スペースシャトル事故、破片回収データベース構築

NASAほか

 

事故原因究明の鍵を握る破片落下位置をGIS データベースで効率的に管理。

2003年2月1日米国テキサス州上空で発生したスペースシャトルコロンビア事故。FEMA、NASA、その他が連携し破片回収活動が行われた。事故原因特定に重要な落下位置を含めたデータ管理の手段としてGISが選択された。

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2003年2月1日に発生したスペースシャトル コロンビア事故。コロンビアの事故状況調査に協力するために、事故直後に10を超える機関が集結した。GISが複数機関の活動をとりまとめるための基盤として機能し、いくつかの州に渡って飛散した数万点の破片の位置と情報を一元的にデータベースに蓄積することを実現した。GISソフトウェア、プロフェッショナルサービスがESRIから提供され、参加機関はGISを利用して毎日の作業が進められた。

FEMAはテキサス州ラフキンに設置された共同情報センター内にSQL Serverによる情報技術(IT)基盤を構築した。全体を統括するこの指令センターは、ArcInfo、ArcSDE、ArcIMSを利用した事故データ収集・管理拠点にもなった。

「我々はニューヨークの事件から多くの教訓を学び、標準化が事後対応の生命線であることを知りました。」とFEMAの技術サービス部門/緊急支援担当#5のチーフであるジョーン J. ペリー氏は語る。「今回は我々の標準としてESRIのArcGIS8.2を選択したが、それがとても多くの機関に受け入れられたので、非常に役に立った。全員が同じソフトウェア、同一バージョンを利用したことで無駄な作業が排除され、地図作成プロセスを効率化できました。」

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緊急活動センターがテキサス、ルイジアナ、その他の州に設置され、それぞれが各地のデータ収集拠点として機能した。これらセンターの横の連携により破片のマッピングがスムーズに行われ、懸命な作業、協力、標準化により、ArcGISを結合したシステムが短時間のうちに構築された。

その他の多くの機関もボランティアでGISのサービスを提供した。例えば、Stephen F. Austin州立大学は、最初にGISマッピングを担当した。「事故発生直後に、私たちは緊急センターにコンタクトし、2時間以内にシャトルの破片落下位置を示す地図を作成していました。」とStephen F. Austin州立大学、森林資源研究所、スーザン・ヘンダーソン共同研究員は語る。

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EPAの指示により、現場作業者、ボランティア、消防士、警察官、交通局職員、その他の人々により破片とデータが収集され、GISを利用して位置をプロットしていった。この情報は指令センターに送信され、未回収破片の位置予測の分析に利用された。

各指令センターは地図とテーブル形式の情報を中央の指令センターに送信し、そこで広域レベルの活動戦略と戦術が練られた。EPAはArcIMSでイントラネットのアプリケーションを開発し、破片位置マップ作成機能を利用者に提供した。

EPA第6地域事務所はESRIのビジネスパートナーであるWeston Solutions(West Chester, Pennsylvania)と共同してスペースシャトル破片回収活動用のモバイル・アプリケーションを開発した。「このアプリケーションは、ArcIMSのコンポーネントとMicrosoft .NETソフトウェアを組み合わせたもので、回収活動に参加するさまざまな機関が戸惑うことなく利用できるような作りにしました。」とEPAのダン スミス氏。「EPA職員はフィールド調査にCompaq iPAQを利用し、画像、文書、GPSで収集できる属性データ、回収物に関するデータを収集しました。このアプリケーションのおかげで、明らかに作業時間は軽減され、紙地図ベースの作業でよく発生するミスも削減できました。」

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数多くの参加機関は、共通の大きな目的である回収破片のマッピングにGISを利用するだけでなく、各機関個別の目的にもGISを利用した。NASAは調査目的にこれらのデータを利用した。EPAは有害材料などの健康被害物質の位置を把握した。U.S. Forest Serviceは、ダメージを受けた森林を把握し、適切に回復させるための資源の配分を検討した。

Texas Natural Resources Information Systemはデータ統合の役割も果たした。デジタルマップ、紙地図、各センターから集められたGPSデータ、ルイジアナから届いたExcel形式のデータ、これらを本システムのArcSDEデータベースに格納し、エンドユーザにエンタープライズ環境を提供した。

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「Texas Forest Serviceから私たちに支援の問い合わせが入ることもありました」と、Texas Natural Resources Information Systemのデータベース管理者であるChris Williamsは語る。「私たちはArcSDEにジオデータベース レイヤを1つ作成し、ArcGISをマッピングの基盤に選択しただけです。作業は順調に進行していきました。各機関がマップを作成しましたが、実は参加者全員がたった1つのGISを使って作業をしていたのです。

本事例は、ArcNews Summer 2003 の記事“GIS Provides Common Language for Recovery, Dozens of Agencies Work Together to Map Shuttle Debris”をもとに作成しました。」 

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掲載日

  • 2005年1月1日

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