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埼玉県環境科学国際センターがクラウドGISを利用して多地点での暑さ指数リアルタイムデータを発信開始

 

学校現場やあらゆる分野での
熱中症の被害を抑える情報提供を実施

埼玉県環境科学国際センター(以下「環境科学国際センター」という。)は、GIS(地理情報システム)ソフトウェア国内最大手(※1)の ESRIジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:正木千陽、以下ESRIジャパン)のクラウドサービス ArcGIS Online を利用した暑さ指数(WBGT)(※2)の公開を開始しました。

埼玉県は夏の暑さが厳しく、熱中症リスクが高くなります。そこで、熱中症予防に活用して頂くため、環境科学国際センターでは、インターネットでデータ回収できるIoT 暑さ指数計を独自開発し、県内20 箇所の観測網を構築しました。約10 分ごとに得られたデータはパソコン等でも簡単に見られるように地図化して、埼玉県気候変動適応センターのウェブサイトにて8月5日から公開しております。

■情報発信の目的

埼玉県は全国的に見ても夏季に高温になる地域で、熱中症リスクが高まります。

しかし県内の熱中症のリスクには地域差があります。そこで、環境科学国際センターが独自開発した暑さ指数計を用い、暑さ指数観測データを埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト(※3)(PC用とスマートフォン用)に掲載して、熱中症リスクを県内の地域ごとに把握できるようにしました。

図1 暑さ指数の公開画面(PC用サイト)

 

図2 暑さ指数の公開画面(スマートフォン用サイト)

■独自開発した暑さ指数計

ウェブサイトで簡単に熱中症リスクを把握できるようにするために、暑さ指数を観測し、インターネット経由でリアルタイムに情報収集が可能な観測装置(進化する百葉箱)を独自開発しました。

この観測装置は、温湿度計と黒球温度計をマイコンに接続して通信装置を組み合わせた装置です。電源には太陽光発電パネルを用いています。

■情報提供方法

進化する百葉箱で観測した暑さ指数を埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト(PC 用とスマートフォン用)で公開します(図1、図2)。ウェブサイトでは、ArcGIS Onlineの Web マップに各観測地点の現在の暑さ指数を表示します。 また、PC 用のウェブサイトでは各観測点を選択するとその地点の暑さ指数の時間変化が表示されます。

環境省の熱中症予防情報サイトが提供している埼玉県内の暑さ指数(県内8 箇所、1 時間ごと)よりも多地点(20 箇所)で高頻度(約10 分間隔)の情報発信を行い、県民によりスピーディーかつタイムリーな情報公開が可能となります。 情報提供を行う期間は、令和4年8月5日から9月中旬を予定しております。 暑さ指数のリアルタイムデータを有効に発信し、熱中症リスクを適切に把握いただき、また、暑さ指数を公開することで、学校現場やあらゆる分野での熱中症の被害を抑える情報提供を行います。

ESRIジャパンは、さまざまな社会課題を解決するため、今後も関係機関や自治体との協力のもと、その施策展開や情報発信、情報提供システムの普及に貢献していきたいと思います。

 

※1 矢野経済研究所調べ
※2 暑さ指数(WBGT):人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、 人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱 環境、③気温の3 つを取り入れた指標です。暑さ指数が28℃以上の場合には日常生 活におけるすべての生活活動において熱中症の危険性が高まります。(日本生気象学 会、「日常生活における熱中症予防指針」Ver.3.1 確定版、2021)
※3 埼玉県気候変動適応センターのウェブサイト:https://saiplat.pref.saitama.lg.jp/archives/1277

■ この件に関するお問い合わせ先

[会社名]埼玉県 環境部 環境科学国際センター
[部署名]温暖化対策担当
[担当者名]大和
[TEL]0480-73-8367

[会社名]ESRIジャパン株式会社
[部署名]ソリューション営業グループ
[担当者名]小林、原
[TEL]03-3222-3941
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掲載種別

掲載日

  • 2022年8月12日