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GISを活用してカリフォルニア州の経済的バイオマス資源を査定

カリフォルニア州バイオマス共同体

 

GISを活用してカリフォルニア州の経済的バイオマス資源を査定

 

カリフォルニア州バイオマス共同体(California Biomass Collaborative)の調査によると、カリフォルニア州が保有する様々なバイオマス資源を活かすことで、同州のエネルギー需要を再生可能エネルギーで満たすこと十分可能だという。カリフォルニア州のバイオマスエネルギー生産の原料は、様々な分野から供給されている。主には、林業、農業、水産業、飲食業などである。原料は、主に森林業・林業・木材産業、農業などの様々な産業、そして、廃棄物などの都市資源などからも供給されている。同州が化石燃料と石油化学製品の消費を削減し、持続的な再生可能資源をエネルギーや製品の生産に利用することで、バイオマスは新たな製品として生まれ変わるのだ。

  

カリフォルニア州バイオマス

このプロジェクトは、エネルギー施設、バイオ燃料施設、バイオ製品施設に対する、経済的に実行可能なバイオマス資源の供給を調査するものである。

 

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、エネルギー、燃料、化学製品、そして他のバイオマス製品の生産に貢献したバイオマス資源には、十分な市場優遇策が与えられると、宣言した。

カリフォルニア州バイオマス共同体はArcGIS for Desktopを利用し、バイオエネルギー、バイオ燃料、そしてバイオマス製品等の、様々な種類の製造施設に対する将来的なバイオマス供給の経済的な実行可能性を検証した。当共同体は、カリフォルニア州エネルギー委員会と、カリフォルニア大学デイビス校(UC Davis)の研究者達で構成されている。研究に必要なデータは、カリフォルニア州バイオマス共同体、カリフォルニア州エネルギー委員会、カリフォルニア大学デイビス校、カリフォルニア州森林省、カリフォルニア州水資源省、そしてEsri社から提供された。提供データの中には、エネルギー生産に適した原料の供給量と、原料の総供給量に関するデータが含まれていた。

カリフォルニア州バイオマス

研究者達は、ArcGIS Network Analyst extensionを利用し、カーブなどの湾曲要因を考慮した、道路網に沿った実際の距離を調査し、供給地域内の総面積、輸送済の原料のコストを算出し生産施設からの原料供給範囲を算定した。そして、施設利用の最適化のために供給曲線を特定し、供給コストを求めることで、運送コストの削減と、施設利益の最大化に役立てられる。 

施設規模の最適化は、原料輸送コスト、規模の経済、資本、そして施設運用コストを結び付けて考えることで評価された。また、ArcGIS Spatial Analyst for Desktopを利用して、施設間の原料の取得競争を調査するための供給重複地図を作成した。

カリフォルニア州バイオマス共同体のGISを利用した取組により、バイオマス資源はエネルギー資源を満たす再生可能資源であるという認知を向上させ、優秀な技術者達を惹きつけているのだ。

                                                              

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掲載日

  • 2013年4月26日