SARscape

合成開口レーダー(SAR)の処理・解析専用モジュール

SARscape は、sarmap社が開発した ENVI 上で起動する SAR データの処理・解析を行うモジュールです。
解析目的に応じたワークフローが多数用意されており、専門知識がなくても解析を実行することができます。

SARscape は、行いたい処理や解析によって必要なモジュールを追加して構成します。
※ENVI 上で動作するため ENVI のライセンスが必要です。

基本モジュール
Basic License SAR データを取り扱うために必要な基本機能がすべて含まれています。
InSAR License 干渉 SAR および差分干渉 SAR による標高データやコヒーレンスデータの生成が行えます。
その他のモジュール
Gamma & Gaussian Filter スペックルノイズ除去に有効なフィルターを提供します。
Focusing RAW フォーマットを処理する機能を提供します。
ScanSAR Interferometry 広域にわたる干渉 SAR および差分干渉 SAR による広域の標高データやコヒーレンスデータの作成が行えます。
PolSAR & PolISAR 偏波 SAR 解析や偏波 SAR 干渉処理が行えます。
InSAR Stacking 多時期の干渉 SAR データシリーズから変位マップや標高モデルを生成します。

その他のモジュールを使用する場合は基本モジュールが必要となり、モジュールによって追加できる基本モジュールが異なります。
ライセンスの追加構成は以下の図をご参考ください。

よくあるご質問

SAR データを使って ○ ○ したいけどどんなライセンスが必要?

    • SAR 画像を使って地形の変動を抽出したい
      Basic + InSAR License (基本モジュール) を用いて、2 時期の SAR 画像を読み込み、インターフェログラム処理や位相差分画像を作成し 2 時期の変動を確認できます。
    • 数ミリ単位の変動を抽出したい
      基本モジュールに Interferometry (InSAR) Stacking Module を追加することで、20 シーン以上の SAR 画像を用いた時系列解析が行え、ミリ単位の変動を抽出することができます。
    • 広域 SAR データ (ScanSAR) を用いてインターフェロメトリ処理がしたい
      基本モジュールに ScanSAR Interferometriy Module を追加することで、ScanSAR 画像を用いた処理、解析が行えます。
    • PS 法という手法を使って解析がしたい
      Interferometry (InSAR) Stacking Module では、PS 法および SBAS 法を用いた解析が行えます。
    • Basic License だけで RAW データから処理できますか
      いいえ、RAW データのインポートから処理を行うためには、Focusing Module が必要です。
    • まずは、無償の SAR 画像を使用して干渉処理を行ってみたい
      SARscape では、Sentinel データをダウンロードする機能もあります。ダウンロードしたデータを基本モジュールを用いて処理することができます。

SARscape のライセンスについて

    • Gamma & Gaussian Filter Module はどんな時に必要ですか
      特に強いノイズが含まれていた SAR 画像に対して、レーダー反射率やテクスチャ特性、空間分解能を維持させながらスペックルノイズを減少させることができます。