事例 > セント・ジョン・エナジー社(カナダ)での電力業務効率化

事例

セント・ジョン・エナジー社(カナダ)での電力業務効率化

セント・ジョン・エナジー社

 

エンタープライズGISが設備管理から運営まで的確な公益サービスを支援

セント・ジョン・エナジー社とは

stjohnenergy-1

セント・ジョン・エナジー社は1922年の設立で力ナダのニューブラウンズウィックにある電力会社である。
電力の提供エリアは333平方キロメートルで13の変電所と84のフィーダーを所有している。顧客の数は3万6000件で地域に密着したサービスを提供している。

GIS導入

セント・ジョン・エナジー社では、これまでそれぞれの業務を各部門ごとに管理を行ったり、顧客へのサービスを提供したりとシステム上の連携をそれほどせずに行っていた。しかしそれもGISを導入することで大きく変わった。GISの可能性すら広げる企業となったのである。

  

stjohnenergy-2

元々セント・ジョン・エナジー社がGISを導入したのは設備管理と経営管理のためだった。GISを導入する前は変電所や電柱などの設備を空間情報としては紙ベースで管理していた。そのためGISで業務を行うにはデータを準備する必要があった。まず紙べースのデータをデジタル化するところから始まった。デジタル化するに当たりWindowsCEベースのデータ収集ツールをESRI Canadaと作成し、このツールを利用して、セント・ジョン・エナジー社の担当者は電柱、トランス、メーター、街灯などをXYの座標値を含んだ200,000以上のポイントデータを作成することができた。セント・ジョン・エナジー社は、他の企業とのシステムの統合やフィールドデータの収集ツールの機能を発展させることにより、さらにフィールドデータを増やしていった。

GISの活用

セント・ジョン・エナジー社でGISプロジェク卜が始まってから3年後、今後の意思決定と事業計画に活用する15cm解像度の航空写真を取得するためにセント・ジョン市とパートナーを組むことに成功した。セント・ジョン市から提供される航空写真はGISを利用した業務の幅を大きく広げることができた。航空写真を活用したパッドマウン卜変圧器及び電柱位置情報の管理により、変電所への通電から補償金の評価までのメインとなる業務にGISを活用している。その他の業務では、新規のインフラ整備計画や地下にある既存のインフラの把握等にもGISが活用されている。

stjohnenergy-3

また、セント・ジョン・エナジー社の技術者は、地下設備を図面化するのにGISを使用している。下の図では、ポイン卜とラインで、地下にある第一、第二のPadmount変圧器と地下設備の位置を示している。このデータは維持管理と改修のために各設備の場所を特定するのに役立った。

セント・ジョン・エナジー社ではこれまでに地図化した電柱に付属している共有接続機器利用料を的確な当事者への月額課金を可能としたため、収益の増加にも成功している。また街灯と顧客へのレンタル照明を地図上に展開し、それぞれのライトの属性に顧客の口座番号や支払いコードなどを属性データとして付加することで支払い請求の仕組みを構築した。
GISデータは、伝送ネットワークを追跡し変電所・フィーダー・変圧器ごとの利用者数を検出することなど、変電所とそれに関連するメーター間のネットワーク接続性構築に効果的であることを示した。

更なる発展

2006年にセント・ジョン・エナジー社ではTantalus Systems社とAdvanced Metering lnfrastructure (AMI)という共同プ口ジェク卜を行った。ここでのシステムは、ほぼリアルタイムで顧客のメータ情報を取得することができるものである。ネットワーク化されたメータの位置データとAMIにより取得したデータを統合することにより、GISでは、電力供給停止などのAMIシステムから取得する多様なデータのシンボル表示を行うことができる。

これらにより結局は顧客サービスの向上につながっている。例えば以下のような流れとなる。
供給停止を検地したメータがコントロールタワーに電力供給停止を伝達し、それがAMIサーバへその情報を伝達する。AMIサーバがその情報を認識するとともに、GISはAMIサーバに繋がっているオープンデータベースコネクティビティを通じて、供給停止の情報を認知する。そして、電力供給停止は即座に技術部門とオペレーション部門にある供給停止管理システムマップ上に供給停止としてシンボル表示される。電圧線のたるみやうねり、供給開始や終了の時刻などのその他の情報もほぼリアルタイムでマップ上にシンボル表示される。

また、セント・ジョン・エナジー社は資産登録の過程も自動化されている。GISが倉庫部門の運営にも活用されている。倉庫への新規購入及び取り外された変圧器の受領に関する入力を受け、アプリケーションが変圧器の名札情報を元にそれぞれの変圧器の特性や取付け電柱の住所や数、変圧器の状態などの方法を取得する。

stjohnenergy-4
AMIサーバが供給停止状態を、供給停止としてArcReaderに表示した図

今後の展開

更に最近、セント・ジョン・エナジー社は益々の大きなシステム統合を行うべくTelvent Miner&Miner社のDesignerというアプリケーションを採用した。このアプリケーションにより、コストの推定と材料費の見積もりの発行が可能となった。Designerでは、現在電線のデザインに使われている2つのツールをひとつのツールとして統合し、材料費の見積もりや請求処理の仕組みを自動化させられるようにしている。セント・ジョン・エナジ一社はDesignerと関連する業務管理システムの導入により、エンジ二アリング、オペレション、店舗業務、Great Plains会計システムの情報の流れを統合し効率化していくつもりである。

セント・ジョン・エナジー社では、統合型のGISアプローチにより、さらに有効かつ効果的な運営プロセスを生み出している。

  

この記事は以下の「EnergyCurrents」のSpring 2007を参考に作成いたしました。
http://www.esri.com/library/newsletters/energycurrents/energyspr2007.pdf

プロフィール



関連業種

関連製品

資料

掲載日

  • 2008年1月1日

Copyright© 2002-2018 Esri Japan Corporation. All rights reserved.
トップへ戻る