ビジネスにおける地図の活用事例集
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アーメダバード市の交通渋滞状況 マルチモーダルアプリの画面 移動データのアンケート入力画面 交通渋滞解析ダッシュボードだという点と操作性に優れている点から導入に至った。また、ユーザー事例集やユーザーカンファレンス、GISコミュニティフォーラムでの事例講演などのコンテンツやユーザーコミュニティが充実している点も評価された。(1) ArcGIS Pro(デスクトップGIS)の利用数テラバイトにおよぶ交通カメラのポイントデータをArcGIS Proに取り込み、時間軸や場所ごとに整理する中で、交通渋滞をどのように表現すると見る人からの理解が得られやすいか、また地域ごとに表示するにはどうしたらよいか等、マップでの表現方法を試行錯誤した。ESRIジャパン名古屋オフィスの技術者からの提案を受け、ArcGIS Spatial Analystを導入し、内挿機能を利用することで、地域の混み具合を面的に表現した。その結果、パラメーターの変更や、時間軸でのフィルタリング・アニメーション表現、ヒートマップ表現等がマップ上で容易にでき、作業効率が格段に上がった。 また多くの機能を持つArcGIS Proの活用・応用方法については、ESRIジャパンのコンサルティングサービスを利用し、豊富なGIS知識を持つ技術者から適宜アドバイスをもらいながら、データ加工・解析を進めた。ステップごとに作成した手順書は、社内の事後レビュー等にも活用している。(2) ArcGIS Online(クラウドGIS)の利用同社のプロジェクトメンバー3名でArcGIS Pro上に作成したデータをArcGIS Online上にアップロードすることで、日本だけでなくインド出張中など、いつでもどこでも共有できるようにした。また、ArcGIS Proで可視化・解析した渋滞エリアで、同社が独自開発したスマホアプリをモニター対象の市民ドライバーに配布し、公共交通を含むマルチモーダルな情報提供によって市民の交通行動の実態をどのように把握できるかの解析評価を行った。 さらに、モニターにアンケートを実施するため、ブラウザー上でアンケートページを容易に作成できるArcGIS Survey123を利用し、以下に示す項目の移動データを短期間で収集することができた。【調査項目】・ 出発地点、目的地点・ 出発時刻、到着時刻・ 移動の目的・ 交通手段・ 移動経路(マップ上に直線で入力)・ 路面状態の評価(5段階評価)・ 交通状況の評価(5段階評価) そしてこれらの回答を集計した結果を、直感的に状況把握ができるマップとグラフとともにArcGIS Dashboards上に統合した。マップ上で渋滞エリアを可視化するだけでなく、その中身(移動手段、性別、年代、移動目的など)を位置データと紐づけて、統計やグラフ等で表現し、1つの画面で見せることができるため、関係者への説明やPRをする際の反響が大きかった。ArcGISでの解析結果を含む、研究成果のハンドブックを作成し、現地の市役所、インド大使館、内閣府、国土交通省などの関係者に配布 した。関係者は渋滞が日常化していることを感じてはいたが、いつどのエリアがどのように混雑しているかをこれまで明確に把握できていなかった。実際の観測データを基にGISで可視化することで、現実の渋滞状況を容易かつ簡潔に説明できるようになり、関係者の理解が得やすくなった。また、本プロジェクトを通じてアーメダバード市の交通渋滞は違法駐車が大きな要因ということが判明したため、現地では駐車場設置などの具体的な対策案も出てきている。アーメダバード市でのSATREPS案件を基に得たノウハウを活かし、同社のインドへのビジネス展開は加速している。人口増加に伴い交通量が増加しているベンガルール都市圏に対して、同社は交通システムを受注し、2024年度から運用の開始を予定している。さらに、導入後の5年間のO&M(オペレーションアンドメンテナンス)も同社が担うことになった。このプロジェクトに関しても、GISによる交通の可視化と解析、結果を評価するツールとしてArcGISを活用する予定である。> ビジネス > 地域政策■課題解決手法■効果■今後の展望活用事例交通渋滞エリアの解析―移動データのアンケート収集―結果の共有をArcGISプラットフォームで効率化

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