ビジネスにおける地図の活用事例集
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※上記データは、株式会社ブログウォッチャー様が取得した位置情報を使用しています。この特徴を利用して、店舗に来店した人の居住地を可視化したものが以下のマップになります。メッシュ内の円グラフの色の違いは店舗の違いを表しており、どのエリアの人がどの店舗を利用したか視覚的に把握することができます。この結果をみると、ハフモデルの理論通り、近くのお店を多く利用する傾向があることが分かります。スマートフォンなどから得られた位置情報を基に作成した人口データを「流動人口データ」と言います。流動人口データは、国勢調査などの人口データと異なり、ある時間帯の人口分布をリアルに把握できるだけでなく、あるエリアに滞在していた人の居住地を把握できるといった特徴があります。ハフモデルのシミュレーション結果が上記の来店状況と一致するように、各係数を自動的に調整し、選択してくれるハフモデルのキャリブレーションはArcGIS Business Analystに存在します。ツールを実行すると最適な係数値が分かるとともに、シミュレーション結果と実際の来店状況の誤差の大きさも同時に出力できます。誤差をなるべく小さくするように、異なる魅力度を追加するなどの調整を行って、ハフモデルのチューニングを実施することができます。ハフモデルのキャリブレーションを実行するには、競合店の来店状況を入手する必要があったため、流動人口データが存在しないときは、非常にハードルが高い分析手法でした。現在は、比較的容易に流動人口データを入手することができ、またそれを扱うパソコンやソフトウェアの性能も向上しています。このような新たなデータを活用することで、分析の精度向上を目指してみませんか?Market Development分野■流動人口データの活用■ ハフモデルのキャリブレーション (来店状況と予測値のギャップ検証)活用事例

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