防災・BCP における地図の活用事例集
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Case Studies Vol.19組織名: GISコープスURL:https://www.giscorps.org/https://www.napsgfoundation.org/https://cedrdigitalcorps.org/使用製品ArcGIS Experience Builder課題・アプリ内の情報整理・モバイル端末での利用および画面サイズの導入効果・あらゆるデータをインタラクティブにアプリ・アプリの操作性向上とメンテナンス業務の全米公共安全連盟CEDRデジタルコープス最適化へ集約効率化ボランティアポータルの管理画面海外事例PROFILE■概要■課題■ArcGIS活用の経緯ハリケーン、地震、伝染病など、大規模な緊急事態が発生した場合、人命を救うために迅速かつ効果的な行動が必要とされる。緊急要員や支援サービスを適切に配備し、管理するためには、状況認識が重要な役割を果たし、位置情報はこれらのオペレーションに欠かせない。PhotoMappersは、都市・地域情報システム学会(URISA)のGIS Corps(以下、GISコープス)、全米公共安全連盟(以下、NAPSG財団)、CEDRデジタルコープスの3つのボランティア団体が共同連携して設立したプロジェクトである。危機管理団体や被災した住民を支援するために、緊急時対応者や一般市民へ重要な情報をタイムリーに提供している。PhotoMappersでは、米国に在住している7,000人以上のボランティアが、SNSやニュースメディアなどに一般公開されている被害状況や被災地の様子の写真を収集し、公開している。公開された写真は、政府機関や連邦緊急事態管理庁(以下、FEMA)、国家対応調整センター(NRCC)等の緊急対応機関、また、地域の被害状況を確認したい住民の情報源として役立っている。緊急事態発生時、GISコープスはボランティアチームを立ち上げ、ボランティアメンバー向けのポータルで新規にインシデントIDを作成し、必要な画像やデータの収集をチームに指示する。ボランティアメンバーが収集した被災地の写真を基に、管理チームは写真が撮影された位置を特定し、建物被害スコアおよびFEMAが定義するライフラインへの影響をあらわすアイコンを付加したものをパブリックポータルで一般公開する。ボランティアポータルの管理画面には、スマートエディターウィジェット付きのArcGIS Web AppBuilderアプリが組み込まれており、管理者が現場で起きていることを直感的に理解できる。しかし、このアプリは表示される情報量が多いため、モバイル端末やタブレットなどの小さな画面で見やすく表示できないという課題があった。多くのボランティアメンバーはパソコンで作業するため、アプリを多様な画面サイズに最適化し、動作させる必要があった。また、GISコープスの管理者チームは、パブリックポータルとボランティアポータルの表示を合理化することも望んでいた。同組織のプログラムコーディネーターであるホリー・トーピー氏は、「以前使用していたツールでは、ボランティアポータルのダッシュボードに組み込まれたマップやアプリの数があまりにも多く、ポータル全体のメンテナンスや更新が困難でした」と説明している。GISコープスのコア委員会メンバーであるエリン・アーキソン氏は、モバイル端末にも対応し、簡単な操作でアプリ構築とメンテナンスができるArcGIS Experience Builder(以下、Experience Builder)がこのプ緊急事態発生時のための災害対応用アプリをArcGIS Experience Builderで作成GISコープス / 全米公共安全連盟 /CEDRデジタルコープス

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