プラットフォームCase Studies Vol.16PROFILE茨城県つくば市天王台3-1防災科学技術研究所 本所組織名:防災科学技術研究所住所:〒305-0006問合せ先:総合防災情報センターEmail:nied-crs@bosai.go.jp使用製品ArcGIS OnlineArcGISストーリーマップWeb AppBuilder for ArcGISArcGIS Dashboards課題・目的別の地図情報の発信・様々な閲覧環境への対応・安定的な情報提供導入効果・主題図による目的別の地図の作成・ストーリーマップによる主題図の体系的な表現・Webサイト構築の迅速化防災科研クライシスレスポンスサイト(NIED-CRS)・ クラウド上で災害情報を1つのURLに集約・ 一般市民への迅速な情報提供国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下、防災科研)総合防災情報センターでは、地震や風水害、火山等の自然災害が発生した場合に向けて、防災科研クライシスレスポンスサイト(以下、NIED-CRS)というWebサイトを公開している。NIED-CRSは、災害時の情報集約(防災科研が解析した情報や、様々な機関が発信する災害情報など)と発信を目的としたWebサイトである。これまで公開したNIED-CRSはポータルサイト(https://crs.bosai.go.jp/)にて確認できる。NIED-CRSの役割の一つに様々な災害情報を地図に表現することが挙げられる。これまでは他のWeb GISアプリケーションを用いて公開してきたが、2017年(平成29年)よりArcGIS Onlineをベースとしたサイトを公開している。ArcGIS採用前は、地図に掲載する災害情報が多様化することでレイヤーの数が増加し、Webサイトの構造が複雑化したことが課題となっていた。また、様々な地理空間情報を目的別の地図情報(主題図)として表現する方法も課題だった。ArcGIS ■概要■課題ArcGISプラットフォームの特長ArcGISプラットフォームの特長Onlineを導入し、ArcGISストーリーマップやテンプレートを用いることで目的別に主題図を作成し、発信することができるようになった。さらに、ユーザーの閲覧環境の多様化や変化に合わせた対応も、特別な開発や設定を行うことなく容易にできるようになった。今後は、解析した情報や集約した情報を、地理空間情報のみならず、画像や数値情報、グラフ等を統合的に組み合わせることで、よりユーザーに役立つ情報発信のあり方の検討を進めていく。NIED-CRSでは、以前から災害情報を集約し発信してきた。地理空間情報を用いた情報発信は2014年(平成26年)の御嶽山噴火より開始し、Web GISアプリケーションを用いて公開してきた。様々な災害情報を地理空間情報として集約・発信するにつれ、主に次の3点の課題が浮き彫りになった。1) 地理空間情報の増加に伴うサイト構造の複雑化取り扱う地理空間情報が増加するにつれ、多くのレイヤーを扱うことになり、1つのマップで目的の情報にたどり着くことが困難となった。また、閲覧者にて情報を選別するリテラシーを必要とした。そのことから、情報のカテゴリの整理や、目的毎にユーザーが簡単に閲覧できる仕組みが求められるようになった。2) 様々な閲覧環境への対応PCやスマートフォン、タブレット端末などArcGIS Onlineを活用した災害情報の統合発信防災科学技術研究所 総合防災情報センター
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