Case Studies Vol.21 13浸水シミュレーション動画(人目線)拡大すると、5mメッシュの個別値が表示される浸水シミュレーション動画(鳥目線)■課題解決手法■効果■今後の展望> 危機管理 > 防災3D洪水ハザードマップの開発当初、搭載るレイヤーを変える工夫を施すことで、浸きるようにした。る「岐阜市総合防災安心読本アプリ」に配リからいつでもどこでも3Dハザードマップしたい各河川の想定最大浸水深データが膨大である中で操作性を維持しながら、浸水深を分かりやすく表現する必要があった。検討を行った結果、広域表示では浸水深ランクを表示させ、拡大すると個別値を表示させるなど縮尺に応じて表示す水深を分かりやすく表現した。市民が自分にとって馴染みのある風景と照らし合わせることができるように市内の代表的な橋梁などを3Dモデルで表現した。また、多くの市民に利用される公共施設を中心に10地点を選定し、そこで堤防が決壊した後に浸水する範囲や深さがどう変化するかを時間経過とともに描いた動画を作成し、平時において実感しにくい水害時の被害状況を分かりやすく確認で加えて、2021年(令和3年)から配信してい置されたアイコンをクリックしてスマホアプを確認できるようにし、利便性を高めた。3D洪水ハザードマップを一般公開し、防災啓発イベントや防災をテーマにした「出前講座」のほか、地域における防災訓練で紹介した際には、市民から「立体的で見やすい」「浸水の実態も分かりやすい」などの評価を得ている。また、TV、新聞、ニュースサイトなどのメディアにも取り上げられたことで、今回の取り組みや有効性が広く認知され、台風や豪雨などの自然災害が発生する前後では、本サイトへのアクセス数が大幅にアップするなど、市民が災害を「自分ごと」として捉えて防災行動を行おうとしていることを実感できた。今回の3D洪水ハザードマップの公開によって、地域ごとに異なるリスクを確認し、市民に適切な避難方法を考えてもらう良い機会になった。同市は、市民に更に広く活用してもらえるように今後も視覚的に分かりやすい3Dの強みを活かした継続的な周知活動と災害意識の向上に努めていきたいと考えている。また、3D洪水ハザードマップを教材にした教育場面での活用なども検討しており、「災害に強いまちづくりの実現」に向けて活動を進めていく。活用事例視覚的にわかりやすく訴える3Dハザードマップで市民の防災意識向上につなげる
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