防災・BCP における地図の活用事例集
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12 Case Studies Vol.21 岐阜市3D洪水ハザードマップ組織名:岐阜市住所:〒500-8701問合せ先:都市防災政策課電話番号:058-267-4763URL:https://www.city.gifu.lg.jp/使用製品ArcGIS OnlineArcGIS ProArcGIS Experience BuilderArcGIS StoryMaps課題・防災意識の向上・災害リスクの認知拡大導入効果・3Dによる視覚的な災害リスクの認知・浸水シミュレーションの動画公開による浸・縮尺に応じた浸水表示の切り替え岐阜市役所岐阜県岐阜市司町40番地1水イメージの認知向上■概要■課題■ArcGIS採用の理由PROFILE岐阜市は、木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れる濃尾平野の北端に位置しており、古来から風水害が多く発生する地域である。1947年(昭和22年)に災害救助法が施行された後、当該法の適用を受けた災害が既に7度も発生している。さらに、近年の異常気象により局地的豪雨が発生し、支流河川の溢水等による浸水被害が発生している。このため、岐阜市都市防災部都市防災政策課(以下、都市防災政策課)では、「災害に強いまちづくりの実現」を目標として掲げ、大規模災害に備えた防災体制の充実強化と、地域防災力の強化、そして実効性の高い防災意識・知識の普及啓発に取り組んでいる。普段災害リスクを意識していない市民にも防災意識を高めてもらうため、2023年(令和5年)にはArcGISで構築した「岐阜市3D洪水ハザードマップ」を一般公開した。岐阜市では、これまでハザードマップを紙媒体による全戸配布、2DのWebマップでの公開やPDF形式にて情報提供を行ってきたが、浸水の程度が色により表現されているだけで、視覚的に危機感やリスクが伝わりづらいという課題があった。そこで今回、3D都市モデルのデータを活用し、ハザードマップを3D化することで、身近な建物の高さを参考にして視覚的に浸水深を表現し、危機感やリスクが伝わりづらい課題への解決の糸口を見出した。3Dハザードマップを作成するにあたり、最も重要視したのは操作感であった。既に公開されていた国土交通省 荒川下流河川事務所が3Dシーンで作成した3D洪水ハザードマップ(ArcGIS事例集Vol.18参照)を実際に体感してみたところ問題なく操作でき、また市民に分かりやすいと思ってもらえるイメージが持てた。加えて、ランニングコストを含めた費用面でも参考見積の段階で想定していた費用よりも抑えられることが分かり、ArcGISの採用に至った。視覚で防災を強化する3Dハザードマップ岐阜市

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