Case Studies Vol.21 31設計BIMツールでの敷地情報設計BIMツールでのGIS表示画面> ビジネス > 建設■ArcGIS採用の理由■課題解決手法■効果■今後の展望る。同社では、設計BIMツールの開発と並おり、GIS技術の導入と利用を積極的に推これらのプロジェクトは、社内におけるGISBIMツールにおけるGIS導入の下地をさらに、ArcGISは世界標準のGISソフトウェアとして、信頼性と実績を兼ね備えてまず、ArcGISの地図データベース機能をようにした。誰もが利用できるようにユー設計BIMツールにArcGISを採用した理由は、社内におけるGIS活用の積極的な姿勢と、GISの世界標準としての信頼性にあ行して、GISを活用したオフィス空間の評価システム「GISTA」や都市ポテンシャル評価ツールの「GISCOVERY」を展開して進していた。の理解と利用促進に大きく寄与し、設計作った。いる。多くの国や企業で導入されており、豊富なデータベースと高度な分析機能が設計BIMツールのニーズに合致していた。設計BIMツールでは、ArcGISの豊富な機能がさまざまな場面で効果的に活用されている。活用して、敷地情報を簡単に取得できるザーインターフェイスをこだわった。発注者から提供された敷地の住所や緯度経度を設計BIMツールに入力すると、ArcGISがジオコーディングし、各関連データを照会し、その地点の各種情報を迅速に取得できる。これにより、都市計画地図、用途地域、防火地域などの重要な地理情報を簡単に手に入れることができるようになった。さらに、ArcGISの高度な分析機能も活用している。たとえば、防災情報や気候情報の解析により、設計条件の詳細な評価を行うことができる。地震や津波などの災害リスクを評価し、それに基づいた設計を行うことで、より安全な建築物を提供することが可能となっている。ArcGISのデータ更新機能も重要な役割を果たしている。最新の地理情報を常に取得し、設計BIMツールのデータを自動的に更新することで、設計者は常に最新の情報を基に設計を行うことができる。設計BIMツールの導入により、設計プロセスが見直され、効率化と精度向上が実現された。従来、敷地情報の収集や整理には半日から1日かかっていたが、1〜2時間に短縮された。これにより、設計者は創造的な業務に集中でき、設計の質の向上につながった。ArcGISの地図データベース機能により、ツール利用者には最新の地理情報が提供され、またデータも自動更新されることで、設計ミスのリスクが大幅に減少した。また、設計BIMツールを通じて、地理情報や設計条件が一元管理され、プロジェクトチーム全体で共有されることで、関係者間の情報共有やコミュニケーションが円滑化し、設計プロセス全体の効率が向上した。竹中工務店は、設計BIMツールとArcGISの導入成功を基に、DX推進と技術革新を目指している。設計BIMツールでは、使いやすく直感的なインターフェイスを提供し、設計プロセスの効率化を図る。また、建設プロセス全体でのデータ連携を強化し、設計から施工、管理まで一貫したデジタルワークフローを構築する。さらに、設計段階やフィージビリティスタディ、環境アセスメントなどでのGISデータ活用を計画している。デジタルツインの実現も視野に入れ、建物の運用・維持管理の効率化を図る。また、公共データと自社データを組み合わせることで、より精度の高い設計が可能となり、持続可能な都市開発やスマートシティの実現にも貢献する。技術革新とデジタル化の推進により、竹中工務店は業界のリーダーとしての地位を確立していく。地理情報システムを活用した設計BIMツールで設計の効率化と精度向上を実現する革新的な取り組み活用事例
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