Case Studies Vol.20PROFILE都市政策・デザイン部河川砂防・港湾部組織名:株式会社オリエンタルコンサルタンツ住所: 〒151-0071問い合わせ先:https://www.oriconsul.com/contact/使用製品ArcGIS ProArcGIS Online課題・社内のGIS技術レベルの偏り・地理情報に基づく提案の欠如導入効果・社内全体のGIS技術の向上・地理情報を含む、より高度な提案の実現・取り扱う技術の幅の拡張東京都渋谷区本町3丁目12番1号■概要■課題■ArcGIS活用の経緯■課題解決手法全国に事業を展開している大手総合建設コンサルタントの株式会社オリエンタルコンサルタンツは1957年に創業して以来、社会の成長とともに時代のニーズに応え続けている。同社は社会インフラ整備に携わる企業として「安全、安心、快適、活力」という価値を絶え間なく提供してきた。そしてさらに魅力がある持続可能な社会を創造するため、国や地域と高い信頼関係を築きながら、社会に価値をもたらす企業になることを目指している。社会インフラ整備に関連する7事業・21分野を手掛ける中で以前からGISを活用していたが、社員の技術力や提案力を上げるべく、社内全体のGIS技術力の向上を図っている。発注者に対してより高度な提案をしていくにはGISが不可欠であると経営層が判断したが、GISを扱うことができる人材が社内では限られていた。社内ではGISを以前から使用していたが、社員間でGISの技術レベルに偏りがあり、社内全体のGIS技術レベルを底上げさせる取り組みを検討していた。同社は長らくArcGISを業務で使用してきており、現在は社内のほとんどの分野で活用が進んでいる。砂防分野では航空レーザー計測を用いた地形解析や立体可視画像の作成、土砂移動量の算出を行っている。また高精度のレーザーデータから算出した地形量と数値計算を組み合わせた土砂移動危険箇所の抽出作業を行っている。これらの砂防基礎調査はArcGISのエクステンション製品の利用を前提としたシステムであるためGISの活用が不可欠である。河川分野ではハザード情報の分析や視覚化ツールとして広く利用され、リスクコミュニケーションの現場で活用して いる。環境分野では視野図やポテンシャルマップの作成、行動圏解析に用いている。また、都市計画分野では立地適正化計画や地域の交通計画において、浸水危険個所の抽出や避難ルートの抽出、ビッグデータと組み合わせたOD分析等を行っている。社内全体のGIS技術レベルの向上を図るべく「GIS活用委員会」を立ち上げた。社内全体が関わる委員会は年2回開催し、委員会の実務・運営を担当するワーキング・グループの活動は毎月行っている。社内のGIS技術レベル向上のためにも今期はGISにテーマを絞り、「技術」、「人材育成」、「基盤」、「実践」の4つの柱で委員会は成り立っている。・ GIS技術の習得この4つの柱の中でも「技術」においては、GIS活用の定着と目指すべき技術レベルの到達に向けた支援と推進に注力している。具体的には独自のGIS資格試験制度(上級、中級)を設けており、個人のKPI(重要業績評価指標)の1つにGIS技術習得の目標を設定している。いつまでに、GISの技術でどのようになっているべきかの目標が定められ、目標達成のために試験を受けるプランが用意されている。社内では独自に研修も行っており、GIS上級と中級でGIS技術レベルが分けられている。これらの目標設定や検定制度を通じ、毎年GISの学習をして実力をつけてい社内GIS技術力の底上げ株式会社オリエンタルコンサルタンツ
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