Case Studies Vol.21 25オンライン一時使用届ゴミマップ台帳アプリ写真の登録河川管理ダッシュボードの例> 国土計画 > 河川■今後の展望台帳データの管理(台帳アプリ構築)職員からの要望により、階段や坂路等の複数の施設台帳を一元的に管理し、問い合わせを受けた際に現状を確認できるように写真を簡単に登録する「台帳アプリ」を構築した。現地写真登録にはArcGIS Field Mapsを利用し、データを閲覧するための台帳アプリは テンプレートからノーコードでアプリ作成が行えるArcGIS Instant Appsを利用して構築した。このアプリにより各台帳の情報を一元的に管理し、台帳データの更新や出力も行うことが可能になった。問い合わせ時にも容易に確認できるため、迅速な対応が可能となった。河川管理ダッシュボード(工程管理)地図を活用した情報の閲覧や編集機能を備えた柔軟なアプリ構築ができるArcGIS Web AppBuilderを用いて荒川デジタル河川管内図上で「河川管理ダッシュボード」を構築し、一時使用情報や、隣接する工事情報などの各種デジタル情報を一元的に管理、閲覧可能とした。これにより工事発注者と受注者間の情報共有が容易となり、業務効率が飛躍的に向上した。また、今まで対面で開催していた工事工程会議をできるようになり、利便性が向上した。ミが多く捨てられているかを視覚的に示し面対応の削減、ペーパーレス化の他、届け出状況を荒川デジタル河川管内図で確認荒川下流ゴミマップ(地域の清掃活動を支えるツール)荒川下流河川事務所が公開している「荒川下流ゴミマップ」は、荒川のどの場所にゴており、荒川のゴミ問題に対する意識を高め、地域の清掃活動を支援するための重要なツールである。Web開催に切り替えて河川管理ダッシュボード上に会議資料を保存することにより、「いつでも」「どこでも」事業調整を可能としたほか、ペーパーレス化も実現している。荒川下流河川事務所で挑戦中の河川管理DXは「D(デジタル技術)を導入しても、X(変革・改革)できなければ職員の負担が増えるだけとなること、行政サービスの向上や働き方改革を実現できなければDXの意味がない」を強く意識し、D(デジタル技術)よりもX(変革・改革)を合言葉に、所内関係者でプロジェクトチームを結成して議論を重ね、取り組みを推進している。人口減少や少子化・高齢化による担い手確保が課題となる中で、どのようにX(変革・改革)できるかを試行錯誤しながら、課題解決型で河川管理の高度化を図り、行政サービスの向上と働き方改革に挑戦し続けていきたい。また、今後は荒川下流河川事務所で実装した各種の取り組みを他事務所へ横展開し、関係者と意見交換や改善を重ね、さらなる業務の効率化・河川利用者への利便性向上を目指していきたい。より良い行政サービス提供のため、失敗を恐れずに新しい技術を積極的に導入して変革を追い求めていくことは、建設業全体が将来を担う若者から選ばれる魅力ある産業として発展し、強靱で持続可能な地域づくりに寄与するものと考えている。河川管理の高度化への挑戦 河川管理DX始動活用事例
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