Case Studies Vol.16■課題解決手法■効果■今後の展望詳細な属性情報の編集> 資源管理 > 農業*本稿は2020年1月に作成されたものですトワーク上にあり、GISデータの管理と配2019年春の現地調査は、作付け調査アトを利用して行われた。調査対象となる圃ウンロードする。調査は2人1組で行われ、タブレットのみを持参し、作付け調査アプた操作性のUIが実装された。また、水田調査管理システムは庁内のローカルネッ信を行うArcGIS Enterpriseのポータル機能を用いて構築された。水田調査管理システムでは、地図上で調査対象となる一筆ごとに、圃場の地番、申請のあった作物、面積、調査状況などの情報を持つGISデータ(以下、筆ポリゴン)が管理されている。初期の調査アプリでは、調査の完了や作付け情報の変更には、対象となる圃場の範囲を選択し、編集フォームを開いて更新をする必要があったが、農政課の担当者との協議を通して、タブレットでの利用に適した操作性に改善された。プリがインストールされた4台のタブレッ場の筆ポリゴンは、水田台帳の情報を基に作成された。作付けの現地調査方法調査出発前に、水田調査管理システムに接続し、最新の調査結果をタブレットにダリで現在地と目的地を表示させた状態で、車で移動する。現地で周辺の作物を確認し、申請内容と同じであれば、アプリ上の筆ポリゴンをワンタップするだけで調査が完了となる。このワンタップ更新機能は、調査完了登録までに複数回タップが必要だった従来と比べると、大幅に作業時間の短縮となった。申請と異なる作物が確認された場合には、編集モードに変更し、対象の筆ポリゴンの属性を修正する。必要に応じて、タブレット内蔵のカメラで撮影した画像をすぐに対象の筆ポリゴンに関連付けることもできる。また、アプリには対象圃場を選択しながら囲い、一括で複数の筆ポリゴンを修正する機能や、一筆の中で複数作物がある部分作にも対応する機能などの現地調査に適した機能が実装されている。水田台帳への反映調査から帰庁した後、水田調査管理システムにタブレットを接続し、調査アプリから同期を実行すると、調査した結果が水田調査管理システムへ送られ、更新される。すべての調査結果が集まったタイミングで、水田調査管理システムから、別のネットワーク環境にある水田台帳へデータをコピーすることで、調査結果が水田台帳へ反映される。「タブレットの調査アプリを経験すると、紙を使った調査に戻れない」と担当の安藤氏が春の調査を終えた感想を述べた。調査へ持ち出すものがタブレットとなったことで、持ち運びが楽になり、GPSにより調査の目的地が確認しやすくなった。作付け調査アプリの操作性向上に取り組んだことで、ワンタップで調査を完了することができ、想定以上に簡単になった。撮影した写真と筆ポリゴンの関連付けなど、これまで調査後に行っていた業務を調査現場で完了させることができ、帰庁後の負担を削減できた。また、作付け調査アプリには、調査が未完了の圃場を一覧で表示する機能があり、当日の調査漏れがなくなった。農政課では現地調査においてタブレットと調査アプリの有用性がわかったので、中山間地域等直接支払制度の交付の申請に必要となる現地調査にも利用することをはじめ、他の現地調査でも活用できると考えている。また、現地で調査した内容と場所がすぐに地図上で共有できるので、農政課の業務だけでなく、災害時の情報共有ツールなどとしても検討できそうだ、と語った。活用事例タブレット&調査アプリへ移行で大幅な工数削減を実現作付け状況の現地調査を紙地図から
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