自治体における地図の活用事例集
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Case Studies Vol.20大規模河川調査結果を説明したArcGIS StoryMaps瀬戸内オーシャンズXデータプラットフォーム(3Dマップ表示)瀬戸内オーシャンズXデータプラットフォーム(ダッシュボード表示)データプラットフォームに清掃活動情報、清掃活動結果情報を追加> 資源管理 > 海洋■効果■今後の展望フォームに反映した。にしたり、3Dマップ上にごみの量を種類たりするなど、効果的で見やすいデータのSurvey123を活用することで23,770地大規模河川調査結果である各調査地点のごみ数量からプラスチック系のごみ推定重量の算出や、ごみの種類ごとの数量集計等を行い、その結果をデータプラットデータプラットフォームでは、人口集積を表すメッシュと調査結果とを重ねて表示することで、その相関関係を見られるよう別に円柱で表示したり、地図、グラフ、インジケーター等のダッシュボードで表示し見える化を行った。ごみ発生源の特定と流出実態の明確化点もの多数の地点の調査を行うことが可能となった。ArcGISデスクトップ製品やArcGIS Onlineを活用した分析の結果、周囲と①大雨の頻度②人口密度③プラスチック系ごみ推定重量④袋詰めごみ個数⑤水路の割合⑥網場の数といった必要な基礎資料を作成する際にも大きく貢献した。また、ArcGISを活用することで効果的な情報伝達ツールとしての役割も果たした。たとえば、ArcGIS StoryMapsを活用することにより、大規模河川の調査結果を地図や写真を織り交ぜながら、読み手にわかりやすく伝えることが可能となった。比較して際立ってごみが集中し、発生源と思われる1,711箇所ものごみの溜まりやすい場所(ホット・スポット)を発見できた。また、ごみの流出実態として本調査の期間である約半年で約100トンのプラスチックごみが確認できたことから、年間の流出量が推定200トン以上であることが明らかになった。加えて、県ごとの特徴的なごみ散乱パターンの分析に必要な6つの横断的分析項目今回、ArcGISを導入して実施した調査結果から、各県の地理的特性に合わせた取り組みが必要だということが判明した。また、ホットスポットを踏まえた戦略的なクリーンアップ活動が必要であることもわかった。この活動を支援するため、「ごみの溜まりやすい場所」、「清掃が必要な場所」、「清掃活動情報」、「清掃活動結果」などのエビデンスを双方向で共有できるマップをデータプラットフォームに追加し、今後一般向けに公開する予定だ。マップへは、投稿アプリで清掃実施予定や清掃実施結果を投稿することができるため、いつ、どこで誰が清掃をしているかなどの活動状況を共有できるようになる。さらに、それらの情報を掲載していくことで、清掃活動状況に係る活動資金や人手状況など、清掃活動が将来にわたり持続的に行われ、状況を検討することができる仕組みを構築していく。これにより、効率的な清掃を可能にし、今後の高齢化社会による担い手不足にも対応可能な体制づくりにつながることを目指している。瀬戸内オーシャンズXは、今後も瀬戸内海の海洋ごみの全体量を減少傾向に転じさせ、海洋ごみ全体量を削減させる、という目標に向かって、一層の貢献ができるようなデータプラットフォームへと発展させ続けていく。世界の海を、瀬戸内から変えていく活用事例

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