プラットフォームCase Studies Vol.19■概要■課題PROFILE講習会でアプリを使用する様子徳島県農林水産部森林整備課組織名:徳島県農林水産部森林整備課住所:〒770-8570 徳島県徳島市万代町1丁目1番地 徳島県庁6階問合せ先:088-621-2466Email:shinrinseibika@pref.tokushima.jp使用製品ArcGIS ProArcGIS OnlineArcGIS Survery123課題・情報提供のあった災害現場の正確な位置情導入効果・迅速で正確な情報共有基盤の整備報の取得・ 山地災害の状況報告をArcGIS Onlineで収集する環境を構築・ 収集したデータをArcGIS Proで効率的に編集徳島県は四国の東部に位置し、東は紀伊水道に面し、県土面積は約41万5千ヘクタールである。また、森林面積は約31万3千ヘクタールで、県土面積の約76%を占める全国でも有数の森林県であり、そのうち、民有林が約95%と大部分を占めている。一方で、地形は非常に急峻であり、脆弱な地質であることに加えて、台風の常襲地帯であることから、山地災害が発生しやすい特徴がある。このような状況から、徳島県農林水産部森林整備課では、山地災害が発生した際の迅速な災害復旧活動や事前防災・減災対策を行っている。治山ダム等の施設整備による「ハード対策」はもとより、「ソフト対策」として防災教育・情報収集体制の整備などハード・ソフトの両面での山地防災力の強化に取り組んでいる。このように「いつ・どこで」発生してもおかしくない山地災害から県民の生命・財産を守るために日々尽力している。徳島県の事前防災・減災対策のキーパーソンとなっているのが「山地防災ヘルパー」の存在である。山地防災ヘルパーは山地防災に関して一定の専門的知識を有する、市町村職員、林業関係団体職員、県職員OBなど約200名から構成されており、県が認定しているボランティア団体である。彼らの主な活動は、山地災害の原因となる異常兆候の把握、災害が起きた際の山地被害・治山施設の被災状況の把握、そして二次被害防止のための監視活動である。ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長徳島県は山地防災ヘルパーからの情報をより迅速に、そして正確に収集するためにArcGIS Survey123の調査フォームを使用した山地防災アプリを導入し、災害調査のシステムを構築した。これまで、山地災害が発生した際の情報収集には紙媒体を使用していたため、災害現場に近い山地防災ヘルパーから県民局に災害の情報が入った場合でも、正確な位置情報がわかるものや被災写真がなく、その時点で現場の状況把握が難しかった。そのため、再度担当者が現場を訪れ、被災状況の詳細を確認する必要があった。また、提供された災害現場の位置情報や被害規模など、重要な情報が不明瞭な時もあり、他の部署や市町村への再確認が二度手間となることも多々あった。さらに、現地の確認後に現場の写真と被害状況をまとめた資料を作成する際にも、最終的なレポートができるまでに多くの時間がかかっていた。山地災害対策にモバイルアプリを活用徳島県農林水産部森林整備課
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