自治体における地図の活用事例集
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プラットフォームCase Studies Vol.16■概要■課題PROFILE左から企画部企画経営課 健康福祉部在宅療養支援課 長島 稔 氏まちづくり部都市計画課 組織名:東京都日野市住所:〒191-8686問合せ先:企画部企画経営課電話番号:042-514-8038Email:senryaku@city.hino.lg.jp使用製品ArcGIS自治体サイトライセンス課題・直面する2025年の高齢課題(増加率・高齢人口)・産業構造の転換による主要産業(工業)の導入効果・より俯瞰した視座からの環境意識の醸成、・環境をテーマとした社会参画の機会創出中平 健二朗 氏氏家 健太郎 氏東京都日野市神明1-12-1縮小、企業の移転・撤退未来志向の取り組みSDGs未来都市選定証交付式(日野市長 大坪 冬彦 氏:左から4人目)地域別高齢者数(上)/高齢化率(下)・ 各種計画作成のベースとなるさまざまなデータを活用した現状の可視化及び分析・ SDGs未来都市の推進に向け、情報の収集、共有、発信に活用日野市は、東京の東西ほぼ中心部に位置する約18万5千人が暮らす郊外都市である。市内に多摩川、浅川の一級河川が流れ、古くは水田が広がる田園地帯であった。その多くは都市化により姿を消したが、今でも延長118kmの用水がまちの特徴となっており、多摩丘陵など緑豊かな環境が広がっている。また市の北西部には高度経済成長時に造成された工業団地があり、企業の研究施設等が集積するなど、企業に隣接するベッドタウンとして発展してきた都市でもある。現在、日野市はコンパクトな市域に、ベッドタウンの高齢化、産業の構造転換という2つの大きな課題を持ち合わせている。それらの課題を、SDGs(持続可能な開発目標)視点で変革を促し、暮らす人も働く人も高いQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を享受できる「生活価値共創都市」の実現を目指している。2019年(令和元年)には東京都内では初の「SDGs未来都市」の選定を受けた。現状の課題をわかりやすく可視化するとともにその対策と推進に向けて、ArcGISプラットフォームの活用を図っている。ArcGISプラットフォームの特長ArcGISプラットフォームの特長市内で最も早く基盤整備が進んだJR中央線豊田駅に近接する団地(UR多摩平の森)では、1997年(平成9年)から「まちの魅力を次世代に引き継ぐコンパクトなまちづくり」をテーマに、現在または今後の都市需要に対応するまちへ、住民やUR、様々な事業者とのパートナーシップで取り組みを行ってきた。その結果、多世代が居住する地域として賑わいが生まれ、今日では団地再生のモデルとして評価されている。その一方で、市南部の丘陵部の住宅地は高齢化率が高く、起伏に富んだ地形から交通利便性も劣るため、買い物等の日常生活にも支障をきたす状況が生じている。高齢化が進む中で地域特性に応じた“わかりやすい”地域づくりがますます重要になってきている。ベッドタウンが直面する2025年問題は目前に迫っており、SDGsを通じてより多くの企業や市民、また組織内において共創の取り組みを浸透させ、スピードアップしていく事が求められている。SDGs未来都市の推進に向けたArcGISプラットフォームの活用東京都 日野市

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