Case Studies Vol.21 15市内中心部事業エリアでの移動データの可視化状況(2024年3月末時点)横浜市シェアサイクル事業移動データマップアクセス用QRコード将来的なポート設置イメージ> 安心・安全 > 地域政策■課題解決手法■効果■今後の展望GISの選定においては以下が条件としてら横浜市が委託する事業者等でも導入さイントであり、これら全ての条件に合致するArcGISが選定された。ArcGIS導入後はまず、市内全域のポートマップの公開にあたっては、クラウド型GIS「シェアサイクル事業においてGISの活用タの作成や分析を共通のプラットフォーム20年以上前からGISを利用していたこともあり、操作の面については特に抵抗はありイクル事業を担当した横浜市道路局道路このため、さまざまな施策検討においては、GISを活用することが事業の効率化とサービス向上の観点で重要となる。挙げられた。・ ポートの位置やカバー範囲、公共交通機関である駅やバス停との位置関係などを地図上で可視化できること・ 日々のシェアサイクルから取得できる移動のビッグデータの効率的な読み込みと可視化ができること・ 上記2つを一般市民が閲覧できることまた、データの互換性と効率化の観点かれているツールであるという点も重要なポ位置と移動データの可視化をデスクトップ型のGISツールであるArcGIS Proを使って検証し、マップ上でさまざまな表現機能を評価した。検証の際には、一般公開時に閲覧者にとってわかりやすいマップ作りがポイントとなった。であるArcGIS Onlineを活用し、全国初となるWeb GISでのシェアサイクルの移動データの可視化マップを一般公開した。は不可欠であると言えます。ArcGISはデー上で行える点が大変魅力的です。横浜市では都市計画などの分野ですでにませんでした。最終的なアウトプットの表現や処理速度も優れています。」とシェアサ政策推進課の植竹係長は語る。GISを活用してシェアサイクルのポートの位置情報やカバーエリアおよび移動データが市内全域で可視化できたことにより、駅やバス停から一定距離離れている地域にとってシェアサイクルは重要な移動手段となり、公共交通の機能を補完する役割を担っていることをあらためて確認することができた。シェアサイクルの事業者と利用者へ同時にマップを共有することで、今後ポートを整備する必要があるエリアについて、公民で共通認識を持つことが可能になった。また、シェアサイクルの移動需要を容易に把握することができるため、民有地にポートを設置するかを検討する地権者の意思決定をサポートできるだけでなく、民間企業等のマーケティング活動の高精度化や最適化を支援し、店舗の新規出店等による地域の活性化にもつながることが期待される。ArcGISを活用した検証の結果、シェアサイクル事業を公民連携で実施することの意義をあらためて認識できる事例となった。横浜市は、今後もGISを活用してシェアサイクル事業を推進していく。横浜市が掲げる『横浜市シェアサイクル事業実施方針』では、2034年度末までに、市内における市街化区域内のポート密度を約4ポート/km(ポート数1,414か所、ラック数約10,000台)にすることを目標指標とし、シェアサイクルによる市内全域での移動の利便性をさらに向上させることを目指している。シェアサイクルは、日常生活の通勤通学、買物やレジャーはもちろん、観光や業務利用などの多様な目的に利用可能である。これらの目的で利用できるよう、鉄道駅周辺、商業施設、行政施設、レジャー観光スポットなどの移動の目的地となる施設にバランスよくポートを設置していく必要がある。これらポート配置の最適化もGISでの分析が効果的だ。将来的にはシェアサイクルによる移動のGPSデータをGISで分析・可視化し、自転車通行空間の整備にも活かしていくことで、安心・安全なシェアサイクル利用環境の創出を目指している。横浜市シェアサイクル移動データ全国初! Web GISで一般公開活用事例
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