自治体における地図の活用事例集
24/90

Case Studies Vol.16■概要■課題■ArcGIS採用の理由PROFILE愛知県半田市東洋町2-1総務部税務課 主事 片山 高也 氏組織名:愛知県半田市住所:〒475-8666問合せ先:総務部税務課 土地担当電話番号:0569-21-3111使用製品ArcGIS Desktop課題・業務委託の見直し・庁内データの有効な利活用導入効果・業務委託費用の削減・庁内データ活用の促進半田市 税務課の皆さん現況確認図半田市は愛知県知多半島の中部に位置する人口12万人の街である。童話「ごんぎつね」の作者である新美南吉のふるさとであり、お酢で有名なミツカンが本社を置く街でもある。半田市総務部税務課(以下、税務課)では、業務委託費用の最適化や庁内に存在するデータの有効活用など様々な課題が存在していた。ArcGISを導入することで業務委託の内容を見直し、委託費用の削減を行った。また庁内におけるデータ活用にも取り組んでいる。現在では他部署からもGISデータの作成依頼があり、日々の業務の中で有効かつ効果的にArcGISを利用している。税務課では、土地に対する課税額を決定するために現況確認図を使って現地調査を行っている。現況確認図の作成は2017年(平成29年)度まで業務委託として行っていたが、成果品の品質向上や、業務にかかる費用の透明性など、課題があった。課内にはもともと固定資産業務専用のGISが存在していたが、データを閲覧するためのみに使用しており、データの利活用はほとんど行われていなかった。ArcGISを知ったのは、2017年10月に東京で開催された自治体向けの情報システムイベントであった。展示ブースでArcGIS製品のデモや事例紹介の展示を見学した。それまでGISは情報を閲覧するだけのものだと思っていたが、庁内のデータと合わせてうまく活用すると「情報をつくる・見せる」ことができると感じた。そして、全世界で100万人もの人が使用しているソフトウェアなら自分でも活用できると確信した。具体的なデータ活用としては、固定資産データをGIS上で分析すれば、土地の評価額を算出する上での各種補正の見直しや、地価変動の原因分析を行うことで、評価精度の向上に活用できると考えた。さらに、ArcGISを無償で使い始めることのできる、自治体GIS利用支援プログラムの存在が大きかった。このプログラムを知り、すぐに参加申し込みを行った。プログラムに採用されたことで初年度の費用が掛からずArcGISを導入することができた。ArcGISを用いた固定資産データ利活用の成果愛知県 半田市

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る