プラットフォームCase Studies Vol.15■概要■課題■ArcGISの採用理由PROFILE南相馬市 経済部 農政課 振興係の原町地区 ご担当のお二人問合せ先:振興係電話番号:0244-24-5261URL:http://www.city.minamisoma.lg.jp/ArcGIS Online・有害鳥獣による被害の未然防止・目撃・捕獲情報の効率的な管理・市民向けの情報公開方法導入効果・有害鳥獣の被害対策の判断材料として活用・目撃・捕獲情報をクラウド上でリアルタイム・「有害鳥獣ハザードマップ」の一般公開組織名:福島県 南相馬市 経済部 農政課住所:〒975-8686 福島県南相馬市原町区 本町2-27(北庁舎1階)使用製品課題に情報共有が可能に相馬野馬追・3つの地区担当職員が目撃・捕獲情報をそれぞれ入力・収集された目撃・捕獲情報を基に、市民向けにマップを公開福島県の太平洋沿岸北部に位置する南相馬市は、東には太平洋、西には阿武隈山地と豊かな自然の恵みを活かした水産業や農業が盛んである。古くは馬の産地としても栄え、現在ではその歴史を受け継ぐ相馬野馬追という勇ましい祭りが毎年7月に行われており、国の重要無形民俗文化財に指定されている。2011年の東日本大震災で被害にあった南相馬市では、農政課が中心となり、復興に向け農業を盛り立てていくため、農家が安心して農業に従事できるようにイノシシやハクビシン、サルなどの有害鳥獣による農作物への被害を未然に防止する取り組みとして、ArcGISを活用した有害鳥獣の目撃や捕獲情報の収集と、市民向けの情報公開を開始した。南相馬市経済部農政課(以下、農政課)は、農林水産業の再興に向けて「担い手の確保・育成」、「販売・消費の回復・拡大」、「安全性確保のための放射性物質対策の推進」、「市内消費者との交流推進」ArcGISプラットフォームの特長ArcGISプラットフォームの特長を掲げ、直面する農林水産業の担い手不足や農地・農村環境の維持などに取り組んでいる。地域農業の再開に向けて、有害鳥獣被害の対策が求められる農政課では、営農再開とともに増加してきたイノシシやハクビシン、サルなどの有害鳥獣による農作物や人身への被害の発生を未然に防止する対策を検討していた。有害鳥獣に関する住民からの目撃情報や、捕獲隊員からの捕獲情報は、市内の原町、鹿島、小高の各地区の担当職員のもとに届けられ、市内での捕獲件数は2016年度に約2,900件、2017年度には約1,700件に上った。農政課では以前より有害鳥獣の目撃や農作物の被害に関して、鳥獣の種類、雄雌、目撃・捕獲があった位置情報を記録し、県へ報告をしてきた。2017年春ころから集めた情報を元に鳥獣対策の立案や住民や農家へ情報提供する方法について検討を開始した。対策の検討では、日々住民や農家から報告される有害鳥獣の目撃・被害の場所と状況を簡単に記録でき、かつその情報をタイムリーに住民や農家向けに提供するよう公開までの作業を迅速に行えることが求められた。また、有害鳥獣の目撃・捕獲情報は定期的に県へ報告しているが、その際に目撃・捕獲の位置情報として使用されるメッシュコードに変換する機能も必要との意見もあった。農政課では、これらの要件を満たし、かつコストも抑えられることから、2017年度に農業の復興に向けたArcGISによる有害鳥獣被害の情報公開と対策立案福島県 南相馬市 経済部 農政課
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