市場分析マップCase Studies Vol.1747> ビジネス > 不動産■課題解決手法と効果■今後の展望うものがあることしかし、まだ社内り購入は難しいと感じたため、まソフトを入手し、から始めてみた。この時、有馬氏は「GISには統計と思ったという。しかし使い続けてみると、かゆいところに手が届かない。例ることはその時点で分かってきた。そこで有償のソフトの検討に入った。「決め手は機能とコストです」と有馬氏はあった。ArcGIS Onlineの基本分析機能を使いを知ったのだ。でGISを知る人は少なく、いきなずは無料のGISできそうなことデータが既にあるので、これは物凄く便利だ」えば保有する顧客データの数が多く、一度で分析が行えなかった。無料ソフトの限界を感じたという。ただ、やりたいこと、でき語る。ArcGIS Onlineのさまざまな分析機能とその価格は非常に魅力的であった。また管理部門と実務部門が別の場所にあるため、インストール型のソフトでは無く、場所にとらわれないクラウドサービスが必要で、ArcGIS Onlineは最適で最初はGIS独特の使い方に若干の戸惑いはあったという。データのアップロードの方法や、地図の表示方法、データの重ね合わせ方法などである。ESRIジャパンの福岡オフィスのアドバイスを受けながら以下のようなマップを作成した。・ 市場分析マップ・ 顧客の分布マップ・ 競合情報マップ分析結果は仮説とは少し異なっていたという。例えばオフィスに近くなるほど問い合わせ数は増加する、という感覚があったそうだが、実際は各エリアから均等に問い合わせが来ていたそうだ。また商圏の分析を行ってみると、出店効果の高そうな場所には、ピンポイントで競合他社が既に出店しているということもあったそうだ。ArcGIS Onlineの標準分析機能だけでも、知りたいと思っていたこと、やりたかった事は一通り分析することはできたという。今後は福岡都市圏を超えての営業方策の検討にGISを利用していくという。今までのやり方が知見の無いエリアでも効果を発揮するとは限らない。他県での展開にはWebサイトによる宣伝だけでなく、ターゲティングを行いながら紙媒体の利用なども検討しており、さらにリアルな店舗の出店となれば地域の選定はシビアになってくる。GISは必須であると考えているそうだ。また、データの増強も考慮に入れている。例えば不動産購入を考えている人で小学校区が決め手となる人が多いため学区データの導入や、また土地の相場のデータがあれば、希望の予算と地区に関する的確な情報提供ができる。住宅販売で最も苦労するのは土地探しなのだそうだ。顧客の希望する条件を満たす土地を適価で見つけるのは簡単なことではない。視覚化情報として提供することで顧客の理解も得られやすくなると考えている。また、ハザードマップや災害情報の提供も接客のツールとして使えると考えている。「家は一生に一度の買い物です。だからみなさん慎重になります。決め手は信頼の積み重ねです。誠実に情報を提供するのは自社の強みにもなります。土地探しも含めて、家づくりをもっとスマートにしたい、そう思っています」と有馬氏は語った。営業エリア拡大に向けて模索する中でGISと出会う活用事例
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