ArcGIS 事例集 Vol.18
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28Case Studies Vol.18組織名:ACCESSiFLYURL: https://accessifl y.com/使用製品ArcGIS Drone2MapArcGIS Pro課題・熱画像の収集と解像度の向上・顧客への成果物を強化導入効果・従来の半分の時間かつ圧倒的な精度で顧本稿は、2020年6月の米国Esri社発表事例「Drone-Based Building Sciences Firm Enhances Thermal Infrared Data with Desktop App」をもとに作成した客に成果物を納品熱画像のDrone2Mapでの表示海外事例PROFILE■概要■課題■ArcGIS活用の経緯■課題解決手法カナダのトロントに拠点を置くACCESSiFLY社は、ドローンを用いた建物の状態調査のサービスを建物の耐久性や効率を科学的に分析する企業や建設・土木企業に提供している。このサービスにより顧客は、建物の性能の最適化、新築・既存の建物の耐久性の向上、損壊防止などをサポートすることができる。同社は調査サービスの一環である熱赤外データの収集プロセスを改善するため、ドローンで撮影した画像から解析した画像を効率的に作成するためのデスクトップアプリを導入した。同社の顧客への主な納品物は、建物の構造や潜在的な問題を調査した結果を詳細にまとめたレポートとその説明を行うことである。社長であり、メンテナンスプログラムの責任者であるクリス・ゴーチンスキー氏は、スタッフは基本的に構造物のすべてを診断し、詳細に説明し、表示することに努めていると言う。フリアーシステムズ社の熱赤外カメラを搭載したRPAS(遠隔操縦航空機システム)を使ってドローン検査を行い、潜在的な問題点や非効率性を発見するのもそのひとつだ。ACCESSiFLY社は、熱赤外データを含む建物とその周辺を検査するワークフローを開発していた。ここで課題となったのが、熱赤外カメラは、極端な気温でカメラセンサーが不具合を起こすと構造物のパターンや形状の認識ができないことだ。つまり、2Dオルソモザイクや3Dメッシュを生成しようとしても、RPASからの画像をもとに共通の構造物を同定し、正確な位置と結びつけることができないのだ。「私たちがこの課題に取り組んだのは、基本的に精度を重視した納品物を求めているからです。我々は何かを分析・診断し、どこに障害があるのかを判断することに努めています」と氏は語る。また、2Dマップや3Dシーンビューに表示する、2Dおよび3DのGISデータを生成する際に、ビューアーの上に熱画像を表示すると、画像が浮いたり、歪んだりしてしまう。チームは顧客への成果物を向上させるために、熱画像の収集と解像度を向上させる新しいソリューションを模索していた。同社は既に複数のEsri製品を使用していたが、それらを継続して使用しながら課題を解決できる方法を米国Esri社と一緒に検討した。最終的にチームが選んだのは、ドローンで撮影した画像を2Dおよび3DのGISデータに変換するデスクトップアプリ「ArcGIS Drone2Map」だった。価格の安さに加えて、その高度な機能が決め手となった。氏によると、5人のチームはすでにArcGIS Proを使用しており、チームメンバーは放射線測定、多空間画像、および熱画像を分析することができたため、彼らはArcGIS Drone2MapとArcGIS Proの両方を統合した新しいソリューションを開発することになった。ドローンは同じルートを何度でも飛行できるため、チームは同地点で撮影した熱画像と光学データのExifタグ(画像フォーマッArcGIS Drone2Mapで建物の状態調査を効率化ACCESSiFLY

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