ArcGIS 事例集 Vol.18
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プラットフォームPROFILE22Case Studies Vol.18組織名:志摩市住所:〒517-0592 三重県志摩市阿児町鵜方3098-22問合せ先:総合政策課電話番号:0599-44-0205Email:joho@city.shima.lg.jp使用製品ArcGIS自治体サイトライセンス課題・災害時の現場での情報共有・GISの利用拡大のための環境整備導入効果・災害時の情報共有に利用できる「避難所ア・住民への情報公開の実現・職員の手によるシステムの運用横山展望台から望む英虞湾(あごわん)プリ」の作成志摩市役所外観・ 平時・有事に対応できるシステムとして、職員主導運営型の公開型GISを導入・ 自治体サイトライセンスの導入により、全職員がGISを利用できる環境を整備志摩市は三重県の東南部に位置し、北部は伊勢市および鳥羽市に、西部は南伊勢町に接し、南部および東部は太平洋に面している。市全域が伊勢志摩国立公園に含まれ、英虞湾(あごわん)や的矢湾といったリアス式の海岸が特徴的で、大小の島々も点在する自然豊かな地域である。同市では2020年(令和2年)より、職員主導のGIS利活用を進めるためにArcGIS自治体サイトライセンスを導入している。   導入のきっかけは災害時の避難所運営や地域の見回り等の庁外業務にて利用可能なGISが必要になったためであった。導入から1年が経過した現在では、避難所マップの作成や住民向け公開システム等さまざまな業務にて、利用され始めている。志摩市では、台風や豪雨などの災害時に職員が配備・派遣要員として、避難所の運営や各所の見回りの当番を行ってい■ArcGIS採用の理由■概要■課題ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長ArcGISを基盤としたGISプラットフォームの特長る。当番業務の際、他の職員と横の連携が取れておらず、周辺の避難所がどのような課題を抱えているのか、現場での情報共有ができていなかった。また、現場対応の方法が職員個人の裁量に任されている状況であり、現場での情報共有および状況確認できるシステムが必要とされていた。さらに、各原課より庁内で約15年前から運用していた統合型GISを庁外から閲覧することができないかという問い合わせが増えていたため、庁外業務に利用できる新システムの導入を検討していた。検討を進めていくなかで、多数の業者から情報収集を行ったが、導入費用が高額であることやパッケージ型の個別業務特化システムでは汎用性が低いこと等を理由に導入を見送っていた。総合政策課の担当職員である小野氏は、基幹系システム以外の一部の庁内システムや住民向け公開システムについては、職員の手で運用できるものを導入した方が良いと考えていた。庁内DXを進めていくには、従来の固定業務に特化したパッケージ型のシステムではなく、職員が自由に触れる汎用ツールとしてのシステムが必要だと感じていた。そのような折、長野県岡谷市の公開型GIS「くらしマップおかや」の存在を知った。「くらしマップおかや」では、市民投稿型の鳥獣被害アプリや写真と地図が連動する公園マップ、道路情報投稿アプリ等、いろいろな表現方法を利用し、職員の手自治体サイトライセンスで実現する職員主導の業務改革三重県 志摩市

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