防災アプリ「防災Go!®」Case Studies Vol.1821島原市での防災アプリ体験授業風景フィールドワーク(住環境調査)フィールドワーク(ハザードマップ作成)> 人材育成 > 教育■効果■今後の展望は飛躍的に増加した。その結果、卒業研究やゼミナールでのPBL(課題解決型学習)、授業外での地域連携活動での利用が進み、地理空間情報に関わる就職先を目指す学生も増えた。また、地理情報システム学会学術研究発表大会では、GISを用いたダンボールジオラマプロジェクションマッピングに関する学生発表が若手分科会奨励賞を受賞するまた防災アプリ「防災Go!®」は複数の地元メディアにも取り上げられ、地域の防災意識向上などの面で研究成果の地域還元が期待できる。GIS学術士資格の取得を見据えた卒業研究等でのニーズも高まっていることを踏まえ、今後は教育・研究で利用可能な空間データの整備など、より一層のGIS教育環境の充実が求められる。また、これらの成果を関連学会や地域イベント等を通じて対外的にもPRしていきたい。などの評価も受けた。さらに、2020年度(令和2年度)のコロナ禍では、対面授業から遠隔授業への変更を余儀なくされたが、ArcGIS Onlineなどを併用することで講義内容をほぼ変更することなくGIS教育を継続することができた。「フィールドワーク」では、大学周辺地区のGIS活用を学べるようにしている。例えば、住GISを活用した地域貢献につながる研究のスに、身の回りの危険箇所や避難所などを実の利用機会を設けている。特に3年次のハザードマップ作成、沿岸域における魚類の採集調査、市内住宅地を対象とした住環境調査の3テーマを専門分野が異なる3人の教員で分担して実施し、野外調査での環境調査では、複数のグループに分かれて現地調査アプリ「ArcGIS Survey123」を活用した空き家調査を行い、その発生要因を地域特性から分析した。推進社会環境学部では、ArcGIS Onlineをベー際に歩いて見てまわり、クイズを解きながら身近な災害リスクや避難経路などに関心を持ってもらうためのスマートフォン向け防災アプリ「防災Go!®」を株式会社CTIグランドプラニングと共同で開発した。地域のハザードマップをスマホで提供し、現地に行くとポイントを取得できるゲーム形式のアプリである。国土交通省熊本河川国道事務所(熊本県)や、本学と地域包括連携協定を結んでいる古賀市(福岡県)や島原市(長崎県)とも連携してアプリの実証実験も進行中である。教育面においては、GIS科目は選択科目であるものの、毎年受講者数は増え、「空間情報学I」においては開講2年目以降から100人を超えるなど想定よりも高い受講実績を上げることができた。1年次からGISを学ぶことで学生のGIS活用の裾野が広がっただけでなく、4年間を通じてGISを体系的に学ぶ学生1年次から4年次までの体系的なGIS教育とGISを活用した地域貢献につながる研究の推進活用事例
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