Case Studies Vol.1819アクセスWebGIS教材アクセスWebGISの10テーマ> 人材育成 > 教育■アクセスWebGISの特色■今後の展望「アクセスWebGIS」はArcGIS OnlineのArcGIS StoryMapsで開発されている。ArcGIS StoryMapsは、地図だけではなく、文章や画像、動画などを組み合わせたコンテンツを簡単に作成し、公開すること「アクセスWebGIS」のコンテンツは、地図と「問い」がセットになっており、教員はコンテンツを電子黒板やプロジェクターで投このように、アクセスWebGISの各コンテンツは、操作が複雑なGIS教材ではなく、スクロールと地図を切り替えるボタンのクリックした「Next Step」は、任意のレイヤーの組さらに、GISの操作方法を紹介した動画ができるWebアプリである。影し、生徒は印刷したワークシートへ書き込みながら授業を進めることもできる。だけで問題を解き進めることができる。それだけでなく、各コンテンツの最後に用意み合わせや他データとの重ね合わせが可能なWebマップになっており、汎用的なGISに触れることができるようにもなっている。も同じコンテンツ内で視聴できるようになっており、自宅学習でも生徒がGISの操作に戸惑わないように工夫している。コンテンツは、全10テーマ用意されており、それぞれ教科書の紙面上に「WebGIS」のマークがあり、教科書に書かれている学習内容をWebGISで深めることができる。地理総合は必修科目となったが授業時間は年間70時間程度と多くない。「GIS」のために特別な授業をするのではなく、普段の地理の学習を楽しく・効率化するためのツールとして活用されることを重視し、GISの操作方法のような技術的スキルよりも、地図を通して自然や人々の文化・生活を読み取るスキルを育成できるようになっている。なお、アクセスWebGISよりさらに深く地理的な解析・分析を行ったり、独自のデータを使ったりしたい教育機関向けに、ESRIジャパンでは「小中高教育におけるGIS利用支援プログラム」を用意しており、無償でクラウド型GISやデスクトップ型GISを利用でき、教員は講習会の受講も可能だ。「アクセスWebGIS」は、教科書の学習内容を、GISコンテンツとワークシートを活用して理解が深まるようになっており、必修科目としての「地理総合」をサポートするべく、導入ハードルの低さを最優先に開発された。また、コロナ禍のなかで、インターネット環境があればどこでも誰でも使える「アクセスWebGIS」は、自宅学習やタブレット端末を活用した新しい授業様式として、主体的に学べる教材として活用できると期待されている。さらに、帝国書院では「地理総合」が始まる2022年春までに資料集等の副教材でもWebGISのコンテンツを提供する予定だ。「地理統計Plus」は、従来の統計冊子にArcGIS Onlineで閲覧できる「統計見えマップ」が付属し、統計数値が地図として視覚的に捉えることができる教材だ。加えて、公共や歴史総合、探究学習や地域調査等、教科横断的に利用できるGISコンテンツの開発を視野に入れている。誰もが簡単に使えるWebGISの開発で地理総合の学習をサポート活用事例
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