Case Studies Vol.1817GIS石垣島短歌マッププロジェクト医療機関と高齢者将来推計人口石垣島公園調査ダッシュボード> 人材育成 > 教育■課題解決手法■効果■今後の展望注1: 平均気温、平均降水量は1981〜2010年気象庁データより注2: Af気候区の2つの条件① 最寒月平均気温が18℃以上(ヤシが生えている)② 最少雨月降水量60ミリ以上さらに、2030年までの今後10年で、石垣市の介護需要が約20%急増することで公的な介護費用も増加するという課題があり、そのため、かつて島内で盛んにおこなわれたグランドゴルフを多くの公園でできるように整備すれば多くの高齢者たちが元気に生き生きと生活できるのではないかというアイデアも得られた。健康寿命を延ばすことで、かつての長寿沖縄県を取り戻せるのではないかという夢も広がり、GISを使うことによってとても建設的な話し合いに発展したのである。GISを使って可視化するという術があることを知り、またアナログな調査だけでは見えてこなかったことが見えるなどの体験をしたことで、多面的に物事を考える癖を付けるきっかけができたのではないかと感じている。また、全国的にはこのようなGISを利用している高校生がまだ少なく、進学の面接などで強くアピールする材料とすることができた生徒もいた。外に向けての情報発信はもちろん大事なことだが、公営塾では島内の高校生がまずは島の課題・魅力を発見し、石垣島の住民のために課題を解決したり情報を発信したりしていくことに力を入れていきたい。そのためのプロジェクト型学習を行う上で、高校生たちが物事を一方向から見るのではなく、多面的に考えるツールとしてGISがとても適している。今後もESRIジャパンの協力を得ながらGISを活用していきたいと考えている。まず2020年に、ESRIジャパンによるはじめてのGIS勉強会を開催し、高校生たちの考える観光名所について、地図を活用した紹介らを、文字と写真だけではなく、石垣島のどこにその観光地があるのかをGISを用いて、2021年(令和3年)に改めてESRIジャパンによるGIS勉強会を2度実施し、「離島医療プロジェクト」と、「Go!Go!パーク プロジェクト」を行った。ArcGISの分析機能を使い、各医療機関から徒歩20分圏内でどのくらいの高齢者(65きていないところが可視化され、課題が浮きGo!Go!パーク プロジェクトでは、島内にある公園の状況調査と調査結果の集計にArcGISを活用した。ページをストーリーマップで構築した。塾生は事前に「短歌を作る」授業で各々紹介したい観光地の短歌を作成していた。それわかりやすく可視化するアプリを構築した。離島医療プロジェクトでは、八重山地域の離島における医療の現状把握にGISを活用した。各離島の医療従事者にアンケート調査を実施し、利用者数に応じて医療機関のシンボルを変更できるようにした。また、歳以上)をカバーできているかを確認した。離島によっては1つの医療機関でカバーで彫りとなった。ArcGIS Survey123で島内の公園を調査し、調査結果をArcGIS Dashboardsで可視化するアプリを構築した。調査をしていく中で、はじめて存在を知った公園があったことや、公園の名称・プレート(看板)がない公園もあることなど、生徒たちにとっては新鮮な発見もあり有意義だった。また、将来推計人口等のデータを重ね合わせ、対象の公園周辺が今後どのような人口分布になるかを把握することで、実際に公園の整備をする石垣市役所の担当部署や地域に訴えかけることができた。Go!Go!パーク プロジェクトにおいては、「なぜ公園整備の地域差がでるのか?」「本当にその公園の整備は必要なのか?」「誰に何を訴えたいのか?そのためにはどのような資料を準備すべきか?」など、チームでディスカッションを重ねることで、さまざまな角度から物事を考えることができた。石垣島の高校生たちが島の魅力の発見や行政の課題解決にGISを使った多面的なものの見方で挑む活用事例
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