Case Studies Vol.1813 左上) 降雨強度、 右上) 風向・風速、 左下) 雷放電点密度、 右下) 降ひょう推定域※上記マップは表示例で、年月日・時刻はダミーで実際とは異なります。表1:各気象情報のメッシュサイズ(格子サイズ)と更新間隔> 危機管理 > 防災■課題解決手法■効果■今後の展望・ 外部機関の保有するシステムに気象情報を直ArcGISは異なるシステム間の連携技術が整ズに行える。な情報を集約し、統合的に発信する「防災クロスビュー」などでArcGISの利用実績があり、構築の知見があったことも採用の1つの理由である。これらのデータは、GISデータの管理・配信Serverにリアルタイムに取り込まれ、5分または10分間隔で配信可能なGISデータとして処理される。各気象情報のメッシュサイズと更新間JavaScriptで作成されたWebアプリから参照することができる。画面左側のアコーディオンメニューから雨、風、雷、ひょう、雪の各気象情報を参照でき、各画面では、過去2時間の変化をう被害を受けた場合、速やかに農薬(殺菌剤)め、過去3日間に降ひょうがあった地域を把握できるような情報も公開している。また、気象情報のマップ以外にも、ソラチェクのソラチェクを研究成果の発信ツールとしてだけでなく、社会のニーズに応える情報の作成や表示方法の工夫に向けた研究開発のためのツールとしても活用していきたいと考えている。気象データを組み合わせて、竜巻等の極端気象の発生危険度を積乱雲ごとに評価し、危険な積乱雲をポリゴンで可視化することで、行動に結び付きやすいリスク情報への変換を進める。また、ソラチェク上にアンケート機能を追加し、利用者の意見を聞けるようにする予定である。ソラチェクには一般公開サイトだけでなく、利用者を限定した実証実験用のサイトも用意されている。気象情報と企業等が所有するデータを重ねて新しい情報を生み出し、課題解決に取り組むとともに、その成果を公開サイトにも反映させたい。時系列データを持たせることで過去2時間の気象変化を、ゲージを動かしながら参照できる機能が搭載されている接レイヤー追加できる仕組みが備わっている備されているため、外部機関との連携がスムー上記以外にも、防災科研には、災害対応に必要収集した観測データは、独自の解析処理が行われ、最小250mメッシュ単位で表示される。防災科研では、観測データ等を250mメッシュの解像度に統一して扱いやすくし、重ね合わせにより情報の価値を高める取り組みが行われている。の役割を担うArcGIS Enterprise / Image 隔は、表1に示した通りである。取り込まれたデータは、ArcGIS API for 確認できるタイムスライダーを用意した。降ひょう分布については、特に農業分野での情報利用が期待されている。農作物が降ひょ散布を行わないと、傷口からの病害の蔓延といった二次被害を受けることになる。そのた最新情報を案内する「お知らせ」や気象情報の作成方法やソラチェクの機能を説明した「ソラチェクについて」のメニューも用意した。お知らせの内容は、簡単に追加することができ、ソラチェクの機能追加やメンテナンス情報などをタイムリーに発信している。ソラチェクを公開した際には、NHKをはじめとする報道機関から取材を受け、テレビや新聞で紹介された。2021年夏には、極端気象の発生時期と大型スポーツイベントの開催が重なり、気象への関心も高かったことから、7月のソラチェクへのアクセス数は4月の約2倍に増えた。また、気象災害軽減コンソーシアムのセミナーで紹介した際のアンケート調査では、参加者から気象情報を自社システムへ取り入れることについての期待が寄せられた。最新技術と独自観測で気象災害軽減に貢献リアルタイムに首都圏の極端気象情報をArcGISで公開活用事例
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